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by levin-ae-111
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金山衆』タイムスクープハンターより

『 戦国時代には『金山衆』と呼ばれる、鉱石採集のプロ集団が存在した。所謂、山師の事だが、彼らは各地の大名や豪族に雇われ、金・銀などの鉱脈の探索と採掘を一手に引き受けていた。武田信玄などの有名武将は勿論、地方の小豪族までもが各地の金山衆を配下に置いて金銀などの入手に躍起になっていた。

よく時代劇などでは農民が連れ去られ、無理に金を掘らされているシーンが有ったが、これは例外的であろう。
鉱脈の発見と採掘、精錬は一連の作業であり、素人を連れてきて簡単に出来るような仕事ではない。金山衆は一連の仕事のプロ集団であり、雇い主達もまた彼らには一般の部下とは異なる態度で接していたようだ。

 物語は信玄の許へ採掘し、精錬した金を運ぶ場面から始まった。
棟梁と主だった者が、金を運搬するルートと人選について話し合っている。通常のルートは目下のところ使えず、洞窟を抜けるルートに決定した。しかし、ここも落盤の危険が伴う危険なルートである。
二人の屈強な若者が選ばれ、金を担いで出発した。これで予定の納期に間に合うと一安心したが、やがて金山奉行が部下と共にやって来る。
彼らは金が届いていないから、早く差し出せと催促をしに来たのだった。

 しかし全ての金は若者に託して既に出発しており、とうに到着していなければ成らない。
責め立てる奉行をなだめ、棟梁達は若者の後を追う。彼らの脳裏を過ぎるのは、洞窟で二人が遭難したのではないか?という懸念。
奉行も危険を押しても一緒に行くと言い張り、同道する。彼は若者が金を持って逐電したのではないか?と疑っている。
山道を下り、遂に洞窟の入り口へ到着する。慎重に松明を焚いて中へ進む、暫くは何事も無かったが、突然に地響きがして洞窟が揺れた。
「やっぱり、何か有ったんだ」と、棟梁達が足早に奥へと進むと落盤で洞窟がふさがっている。彼らは仲間の名前を呼びながら、土砂を掘り始めた。
若者の一人が掘り出されたが、既に息絶えていた。更に掘り進めると、金を入れた箱を発見した。
奉行は金を運ぶ様に催促するが、それを断りもう一人の救出に向かう棟梁たち。
それを尻目に奉行は重い箱を持って一人で外へ向かう。
棟梁達が二人目を発見した。幸いにもこの若者は息があり、死体と共に彼を出口へと連れ出そうと歩き始めた時に、再び落盤が発生する。

悲鳴がして、先へ進むと奉行が足を負傷して動けなく成っていた。落盤はますます激しくなり、奉行を見捨てようと言う部下に、棟梁は先に出る様に指示して自らは奉行を救出する。無事に洞窟を出た一行は、金を届け終えて万事が丸く収まったというストーリーだ。

地方の小領主の例では、世界遺産の地に以下の様な伝説が伝わる。
岐阜県白川郷に内島氏という戦国時代の領主が居た。彼らは長野方面から流れて来て、山賊まがいの所業で寺領を支配下に置いた。やがて流浪の武士が砂金を発見して内島氏に献上し、金山衆の頭となる。
内島氏はそのお陰で小勢力とはいえ、秀吉の軍議に参加を認められるまでになった。

番組には危険な山奥で金銀の採取に当たり、己が領主に尽くす事で国を守ろうとした金山衆の心意気と誇りが、見事に描かれていると感じた。
by levin-ae-111 | 2010-06-16 05:42 | Comments(0)