ETソウル(66)
2010年 10月 07日
しかし、その様子はいかにもたまたま、旅の途中でここに居ると言わんばかりにのんびりした雰囲気を漂わせている。
ポーリンは最近、一定の場所に長く居たためしが無いと、自分で言っていたが、精神カウンセラーとして頼まれれば何処へでも出かける。実際にこのインタビューを受けているときも、もう一度大陸を横断してワシントン周辺に居る友人たちの相談に乗ろうとしていた。
マンデルガー博士がポーリンとのやり取りで感じたことは、ポーリンには自分直感に全面的な信頼を置いていることを相手に感じさせる能力があることだった。
ウオークインへの覚醒は、自分自身を信じることを教えてくれた。そして、一度でも自分に頼ることを覚えると、それは彼女の性関係までも変えてしまったという。
そして、もうひとつ、彼女はいつも一番でいたいという願望を捨ててしまったのだった。
「自分は詰まらない人間だ、でも、そうかと言って何の取り得もない訳でもないと思える境地に達した」という。もはや彼女にとって「そんなことはどうでも良い」ことであり、これは、真のへりくだりに近いのではないだろうか。エゴから来る自己顕示欲が完全に消え去って、初めて達する境地ではないだろうか。これはいわゆる「悟り」の境地に近い。
しかしポーリンは、何か特別な修業を行った結果として、この境地に達したのではない。彼女は飽くまでも、内なる自己に耳を傾けることによって、この状態に達したのである。
「それが、私の全てを変えた」と、ポーリンは言う。彼女は覚醒の2年前に、既に離婚していた。それから数ヶ月もの間、彼女は心無い性体験と不幸な事情の谷間の間を行ったり来たりを繰り返していた。それは、彼女に以前と同じような過ちを、繰り返し繰り返し体験したという。こうした生活に区切りをつけようと、ポーリンは古い友人の暫く一緒に住もうという提案を受け入れた。
その友人は、カリフォルニアの海岸にビーチハウスを持っていた。そしてこうした時のある朝、強烈な異様に明るい正体不明の光がやって来て、ポーリンの人格を完全に変えてしまったのだ。この出来事は長年のETへの覚醒のエネルギーが最高潮に達した時だった。
ポーリンは欲望を求めるのを止めた。彼女は男女関係への強い欲求を、絶ってしまった。
そして、もう二度と以前のような不健康な生活に戻ろうとはしなかった。