ETソウル(87)
2010年 10月 28日
彼のビジネスは、ウオークインの覚醒と時を同じくした時期に、大きな躍進を遂げたのだった。身も細るような慎重な実験を、気が遠くなる程に繰り返した。それが、実を結んだ時、ジャスティニアンはようやく実験から開放され、それが大きな成果をもたらした。
だが、それから彼は自分の本来の仕事へと帰っていったのだった。
ジャスティニアンは、自分の信念を分かち合える伴侶にめぐり合い、結ばれたという稀な例でもある。ウオークインという共通の体験と認識が、二人の関係を強めてくれたお陰で、前述のようにカウンセラーをしていたルーシアと結婚している。
また自分の体験を実家の家族に話してみる、という試みも実行していた。無論、全てを話した訳ではなく、ごく一部ではあったが。
その結果は、母親が全面的に彼の話しを信じてくれ、ジャスティニアンにもそれが冗談などでなく、母が話しの内容を理解してくれていることも知った。
母親は中西部の田舎に住んでいた頃の、少年だったジャスティニアンの行動を思い出したのであろう。彼は毎夜、草原で空を見上げETたちがやって来て、自分を家(故郷の星の)へ連れて行ってくれるように祈っていたものだった。
恐らく母親が彼の強い信念を快く受け入れてくれたのは、息子への無条件の愛によるものだろう。スピリチュアルな話しをする時、私の母親も同様に受け入れてくれるし、時には質問まですることもある。しかし母が本当に私の話しを理解しているのかとても疑問だが、母親の愛情だけは伝わってくるのだ。
ジャスティニアンも、勿論、それを十分に受け取っていたに違いないのだ。
ETとしての感覚は、少年時代から青年ころまでは、自分が何処か他の場所から来たとは感じていても、まだ漠然としたものだった。
高校や大学時代に、ジャスティニアンもまた他のETたちと同様に、社会との軋轢に苦しんだ。そして、常に社会の方が勝利者だった。
ジャスティニアンは自分がETであるという考えを心の片隅に押しやり、ただ大人になることだけを考えたという。
10代の頃は感情面の発達が先行して、思考はやや散漫になっていたが、今は全て体験したことが正しかったと感じていると、ジャスティニアンは語っている。
ジャスティニアンはマンデルガー博士が、『成熟したウオークイン』として位置づけたいと考える多くの能力を身に付けていた。この『成熟した』という表現は、博士がET人格の精神面を検討するときに使う概念である。
多分ジャスティニアンは長年の訓練によって、自分の人格のあらゆる面を統合できたのだ。
そしてマンデルガー博士はジャスティニアンに、今どのようにして他の人々、特に地球人に対応しているのか、考えをまとめて欲しいと頼んだ。
ジャスティニアンは、それに次の様に答えた。
自分はこうした問題を抱えているが、それを自分自身で学び取ることができる。そうすることで、他人を助けたいと思っている。そして、自分自身で仕事をやり遂げる他に、人を助ける良い方法はないと思う。その意味で、自分は第一号の実験用モルモットに成ろうと思っている、と。