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by levin-ae-111
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十六菊花紋の秘密 5

2.具体的な真実(シュメールの英知と9.11テロ)

「シュメールは、現在のあなた方の文明の誕生の地だ。しかし、それは過去の話ではない。現在に至るまでのあなた方の社会の進展は、その裏でシュメールに端を発した小さな芽にすべて導かれてきたのだ」
千賀は老人の話が、何を言っているのか、未だ理解できないでいる。
「ひとつ、具体的な真実を伝えることにしよう。近代から現代に至る世界をリードした団体は、何処を拠点にそれをスタートし、何処を本拠地としてそれを発展させてきたのか、あなたはその偶然と思われる一致を疑問に思ってきたはずだ」
 千賀はこの老人の知識が、気味悪く感じてきた。それは、千賀が長らく疑問に思っていたことの核心を突いていたからだ。
それはロスチャイルドやフリーメーソン、或いはアングロサクソンをはじめ、近代文明をリードした近代的組織や財閥、或いは民族はそのルーツを探ると、基点となる場所が何故かロンドンという一点に集中しているという事実だった。
何故こうも全てがロンドンに集中しているのか、その裏に何かが在るような気がして千賀は疑問でならなかったのである。

 世界的な銀行や巨大企業の多くは、ごく少数の世界的財閥の手に握られている。世界は政治によって動いている様に見えながら、実質的には経済の力によって動いている。そうした世界的規模の頂点に立つ財閥の実質的拠点を調べてみると、それはどう見てもロンドンへと繫がる。
 ロンドンは同時に、アングロサクソンの歴史が始まった地でもある。イギリスやアメリカを造りあげた彼らは、元々はドイツ人であったがイギリスに移住してからは、アングロサクソンとして全く別の民族のように脚光を浴び、発展を続けた。彼らの中心地が、やはりロンドンなのである。彼らアングロサクソンの国といえば、イギリス、アメリカであり、この両国は言うまでもなく近代から世界をリードし続けた大国である。
 更にロンドンは様々な世界的秘密結社の本拠地でもある。『エホバの証人』や『モルモン教』をはじめとして、多くの近代的な世界的な新興宗教団体の創始者は、これら秘密結社に属していた経歴を持ち、まるでロンドンは宗教の出生地であるかの様にも見える。
数え挙げれば切りがないが兎に角、ヨーロッパの小さな島国のロンドンという狭い地域に何もかもが集中しているのか、千賀には不思議だったし、大いなる疑問であったのだ。

「あなたは近代の歴史しか知らないが、これは近代の歴史に限ったことではない。人類のすべての歴史はひとつの例外もなくひとつの法則に導かれていた。それこそ我々が【聖なるリズム】と呼ぶ至宝の力なのだ」
『聖なるリズム』とは一体何なのであろうか?千賀は私たち一般人が知り得ない巨大組織が存在し、その拠点がロンドンにあるからであろうと、最初は考えていた。しかし無論、それもあるにしても、それだけでは説明し切れない何かがあるのではないかと考えていなかったわけでもない。もしかしたら、この老人の告げる『聖なるリズム』が、その謎を解く鍵となるかも知れないと感じた。『聖なるリズム』とは、何なのであろうか。
「我々の文明は常に天体の動きを観察し、それによって全てを決する文明であった。これは我々の文明以前からの人類の英知の蓄積なのだ。そして、その英知は今一部の人々に引き継がれている。天体の動きが生み出す『聖なるリズム』は、この世界にあるリズムを形成し、その焦点が結ばれる地は、生命が最も優位に活気付く地であることを我々は知っていた。かつてのシュメールも、その焦点となる地であったのだ」
 千賀は話を聞きながら、現在の荒涼としたエリドゥの遺跡の風景を思い浮かべていた。人間に活動する昼と急速する夜があるように、地球の地にもそうしたリズムがあるのかも知れないと思った。

 当時のシュメールは現在と異なり、葦が密生して茂る豊かな湿地帯であり、種麦の一粒に対し20~80倍の収穫があったことが判明している。この数値がいかに驚異的なものであるかは、現在のヨーロッパの15倍程度といわれる数値と比較すれば明白である。
恐らく世界で最も自然豊かな地、それが当時のシュメールの姿であったのだろう。
千賀はこの老人の言うことが、恐ろしいほど真実を突いている様な気がしてきた。
by levin-ae-111 | 2011-05-22 07:37 | Comments(0)