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by levin-ae-111
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桃太郎伝説

 全国に桃太郎伝説の発祥の地と名乗る地域がいくつか存在するが、その本命は何といっても岡山県だろう。しかし、そこに鬼ケ島は無いし、大きな桃が川を流れて来たとする伝説も存在していない。お爺さんもお婆さんも、桃太郎も鬼も登場しない。
その代わり鬼ノ城があり、吉備津彦の命や温羅(うら)という名の人物が登場する。
伝説の物語はこうだ。

2000年程前に朝鮮半島から温羅という人物が渡来した。身長4メートルの巨漢で凶暴な性格、加えて妖術も使う。鬼ノ城を築き、尾根伝いの岩屋を住まいとした温羅は旅人や船を襲い、朝廷への謙譲物までも略奪し暴虐の限りを尽くして暴れまわった。
人々の請願により朝廷から軍勢が送られたが、これが全く温羅には歯が立たず敗北した。
そこで武勇に優れた吉備津彦の命が派遣され、人々は黍(きび)で作った団子を献上して迎えたところ命は大いに喜んだ。

吉備津彦の命は鬼ノ城がよく見える場所に陣を構え (楯築神社)、温羅へ矢を射掛けた。
温羅は石を投げて応戦し、矢と石は空中で衝突し決着が付かない。一計を案じた吉備津彦は2本の矢を同時に放った。すると一本は石と空中で衝突し、一本は温羅の目に刺さった。
温羅は雉に化けて逃げるが、吉備津彦は鷹になりこれを追う。
自分の血で赤く染まった川に魚になり逃げ込んだ温羅だが、吉備津彦は鵜になってこれを捕らえた。そして首を刎ね、晒した。何日もこの首が唸るので、今度は土に埋めたがそれでも唸り続けたという。それが現在の釜鳴り神事の元となったといわれている。

こうしてみると、一般に知られている物語とは随分と異なることが判る。現在に繋がる遺跡や由来の伝わる神社が存在することから、伝説に近い何らかの事実が存在したのだろう。
単なる盗賊退治の物語が長く伝わっているとも考えづらいので、朝廷に反抗する勢力の拠点がこの地に存在し、それと朝廷との戦の記憶が伝わっているのではないだろうか。

古代、伝説の場所には国家が在り、そこには朝鮮半島からの渡来人が住んでいたのかも知れない。平和に暮らすその国を朝廷が侵略し、滅ぼした事実が存在していたとは考えられないだろうか。
それというのも日本の古代史では、戦に勝利した側が相手を悪の権化に仕立て上げ自分たちの正当性を主張する例が多く在るからだ。後ろめたい場合は滅ぼした相手を祭り、神として扱う場合も多々見受けられる。天神様「菅原道真」や平将門の首塚などはその例だろう。
想像を逞しくすれば桃太郎として今に伝わるこの伝説にも、朝廷にとって後ろめたい史実が存在していたのかも知れない。
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by levin-ae-111 | 2011-12-16 05:19 | Comments(0)