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by levin-ae-111
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戦闘で生き残るコツ

 戦争に参加した古今東西の兵士たちの多くは、戦場でのジンクスを信じる者が多かったという。その理由は、無論「生き残りたい」という一言に尽きる。
しかし戦場での最大のジンクスは「死にやすい兵隊」についてのものである。

ここに面白い研究がある。
日中戦争から太平洋戦争までを戦った伊藤桂一氏は、「死にやすい兵隊」についてのジンクスを挙げている。それによれば「死にやすい兵隊」は、①内地の生活に未練を持ち続けている②常日頃から泣き言ばかり言っている③経験未熟な初年兵④死ぬと周囲から酷く惜しまれる有能な兵隊であるという通念が存在したという。
これらに当てはまる兵士は、戦闘中に集中力を欠くからであろう。①から③は恐怖で冷静さを失い、パニックに陥る可能性が高い。④は評価に縛られて、前に出る傾向があるからだろうと思われる。生き残る「良い兵士」は、何ごともドライに処理していたという。
つまり、泣き言をいう兵や初年兵、勇敢すぎる兵には弾が当たり易いというのだが、本当だろうか。

また同じような研究はアメリカにもあり、生き残った兵士たちの性格的特性を分析した人物がいる。それに拠ると、強健で気が長く、兵隊がヘマをしても怒らずにジョークを言うような者が多かったという。
彼らはリラックスしながら注意し、注意しながらリラックスできる相対立する心理状態を状況に応じて瞬時に使い分けが出来るのだという。
これは伊藤桂一氏の説と共通するものがあるが、実際の戦場でこれを実行するのは非常に難しい。そこでジンクスやお守りが存在したのだ。

何年も前に観た映画「メンフィスベル」でも、機内でクルー同士が喧嘩をして、1人が相手のお守りを機外へ投げ捨ててしまう。お守りを失ったクルーは、途端に弱気になりパニックに陥る。そこへ他のクルーが自分のお守りを渡して、落ち着かせるという場面があった。
死線と隣り合わせの兵士たちは、それほどにジンクスやお守りに頼っていたのである。

 これを自分の身に置き換えると、どうも生き残る側には入れそうもない。日頃の自分を顧みると、①から③は勿論、状況によっては仕方なく④の様な行動にも出る。
その割には胸に蜂が止まっていた時など、自分でも驚くほど冷静に対応できた。私はすぐに追い払うと、屋外に出す手間が掛かるし、心無い者に見つかれば殺されてしまうだろうと考えた。
どうすれば良いか?私は、外へ出て蜂を追い払った。それで蜂は自由に飛んで行けたし、私も刺されずに済んだ。余りに矮小な例だが、こんな感じの対応が戦場では常に必要になるのであろうと、漠然と思った。

さて、ジンクスとお守りに守られて、生き残った兵士たちにトンでもない災難が降りかかった実例がある。それは20年8月14日に米陸軍第七歩兵師団での出来事である。
当時、その師団に所属していたジョン・ガルシアによれば、日本軍が戦争終結のために交渉したがっているとの情報が入り、師団は大騒ぎになった。
兵士たちは各々に銃を持ち出して、祝砲を撃ちまくった。その時ガルシアは、直ちに塹壕に飛び込んだ。結局、その流れ弾でジョンの小隊だけで32名もの死者が出た。師団全体ではどれだけの被害があったのだろうか。
これは戦場の女神とは、かくも気まぐれなものであるという一例かも知れない。
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by levin-ae-111 | 2012-12-07 05:28 | Comments(0)