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by levin-ae-111
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縄文時代の精神-ハリー山科氏の動画から-


 さて久しぶりに山科氏の動画を観たが、面白いと感じた点が幾つかあったので私なりの解釈で書いてみようと思う。

私の年代が教えられた縄文時代のイメージは、狩猟採集生活で人々は漫画の『はじめ人間ギャートルズ』の様に毛皮を着て獲物を追い回しているというものである。

しかし研究が進むにつれて、そのイメージは徐々にではあるが違って来ている。縄文時代の人々は漁労や狩りだけではなくて、栗や栃などを栽培していたのである。加えてそれらを美味しく食べる為に調理方法も工夫していた。世界史と比べると遅れている様に見えた日本の縄文時代だが、実際にはそれほど遅れた野蛮人の世界ではなかった。

 縄文時代には祭祀による生贄などの風習は無く、身分や貧富の差なども現代よりも少ない平等な社会生活が営まれていたらしい。日本における人々の社会的格差は、私たちからすれば文化的と思われる稲作が始まってからのことである。

そこに貧富の差がより大きく現れ、支配者と被支配者という構図が出来上がり、現代にまで続く格差を生んだのである。

 

 山科氏の動画では上記の様なことは述べていないが、彼のいう『縄文精神』が前述したより平等で文化的な社会を育んでいたのではないかと考えるからだ。

その縄文精神とは、神との一体感を彼らは感じていた、というものだ。彼らにとっての神とは宇宙そのものであり、その作用の現れである自然であったのだ。

そんな縄文人にとって自らと他者の中に、神を見ていたに違いないとする想像は的外れではないだろう。

自らと他者の内に神を見出していたとすれば、自然に相手を尊重し、一方的に支配しようなどとは考えないはずである。『自らと他者の内に神を見出す』とは、自分も他の人も宇宙創造意識の現れであると知り、それを意識して生きることに他ならない。

そういう精神性の社会では、争いが少なく、助け合う精神が育まれることは自明である。

 

存在物全てに神が宿るとするシャーマニズム的発想は、実はナンセンスでも時代遅れでもない。それは現代ではスピリチュアル思想と呼ばれ、多くの人々が聴衆を集めて講演会などを催しているそれと同じであると私は思う。

縄文人は既にそれを知っており、尚且つ実践していたのであろう。私は時々だが昔の人々の英知に脱帽したくなる。

例えば、今の時期ならば山菜、秋には木の実やキノコなどを食する時に考える。山には食べられるものと食べられないものがある。蕨やゼンマイならまだ解るが、特にキノコなど最初に食した人は凄いと思う。

だが山科氏は宇宙意識と繋がっていれば、疑問の答えが瞬時に来るという。ナルホドと思った。それから何かにつけて供養するという発想も、全てが宇宙の一部であると考えれば、自然に感謝も湧くというものだ。針供養などという生き物でない工業製品にも感謝して供養するなどは、現代文明に毒された精神の持ち主にはとうてい理解できまい。

それが違和感なしに受け入れられ、伝統行事として続いているのが私たちの国なのである。

 

宇宙との一体感は、素晴らしい閃きと英知を彼らに与えたに違いない。それが日本だけの精神とは言わない。世界各地に残る巨石文明の遺跡は、そういう宇宙との一体感を持った人々によって建造されたに違いないのだ。そこには宇宙との一体感を欠き、個としてのエゴのみが発達した現代人には真似できないことだ。

日月神事に出てくる○の中にゝと書く文字は、スと呼ぶらしい。つまり『スの神』とは、宇宙を創った意識または因のことを指すという。

その意識は自らが因であるが故に、結果を味わうことが叶わない。様々な物を創ったが、その世界を味わえないのである。

そこで、どうしたか?答えは人間を造り、その中に自らの一部を入れて、人間の感覚を通じて自分の創造した世界を味わおうとしたと、山科氏は説いている。

つまり、私たちの中には宇宙創造の神の一部が入っている、それを知り、意識して生きることが縄文の精神だったのだという。

 

私も同感である。難しいことは分からないが、現代においては良心に従って生きることがその精神ではないかと思う。多く予言や情報は危険を煽るばかりで、実際にはどう対処するべきかを示していない。尤もらしい理屈をこねて、結局のところは何をどうすべきかを明らかにしないのだ。そんな物は信ずるに足りない、ビジネスかマヤカシでしかないと私は思う。

 

山科氏の動画

http://www.youtube.com/watch?v=G7K-tEde4sA


by levin-ae-111 | 2014-05-07 04:38 | Comments(0)