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by levin-ae-111

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十六菊花紋の秘密 13

あなた方は今、死と再生のときに差し掛かっている。この死と再生の節目は、人類を裁くためや苦しめるためにあるのでは決してない。この節目を通り越すことによって、人類は新たなる展開を迎え学ぶべき世界と創造に出会うのだ。
人類の文明は約800年が昼の時であると伝えられている。誕生から800年が毛手かすると人の老化と同じく、急速に衰退へと向かうのである」
千賀は後に調べてみると、まさにその言葉どおりにインダス文明は誕生してから約800年後の約4000年前からアーリア人の圧迫を受けていたのだった。


3.正反対の時間スピンに操られる人類の歴史
 
インダスの次に文明が勃興した東洋の地は、インドであった。ガンジス文明は、私たち日本人にとっても仏教の発祥地として馴染みが深い。日本人が中国から輸入したガンジス文明の中枢とも言える仏教その他の学問は、天竺と呼ばれたインドから始まっている。
そのルーツがインドのガンジス川流域に栄えた古代インド文明であり、ガンジス文明と言われている。
「その通りだ。ガンジス文明は、インダス文明誕生の地モヘンジョダロから、22.5度東に花開いた。『ウパニシャッド』などインドの高度な哲学には、インダスで培われ感性が引き継がれている。民族に変動が起こった後にも、アーリア人たちはインダスの人々から学んだのだ。あなた方もよく知るヨガは、その典型だ。このヨガの体系と共に彼らは高度な宇宙観を学び培ったのである」

 この文明について千賀が後に調べたところ、やはり老人の言う法則どおりであったので彼は驚いた。古代インドにアーリア人が入ったのは3100年ほど前で、『リグベーダ』の成立やバラモンの確立が3000年ほど前である。それは老人の言う聖なるリズムに則した年代であった。
 更に地図で計測してみるとモヘンジョダロから22.5度は、東経90.0度であり、それはガンジスの中心だった。何ということか、年代も場所も完全に一致している。
もし全ての歴史が、このパターンで進行しているとすれば、もはや偶然とは言えない。
「次の1600年後は、西暦400年に当たる。この時代の世界の中心も、あなたはご存知のはずだ」
千賀は唖然とした。私たちは西洋文明がリードする時代に生まれ育っているので、はじめから西洋文明の方が進歩していると思い勝ちだが、そうではない。歴史を検証していくと、彼ら西洋の人々が世界をリードし始めたのは、西暦1000年代を過ぎてからだある。
それ以前は中国が世界の文明をリードし、世界中から人々が学びや交易の為に押し寄せていたのである。日本の遣唐使などもその一例である。
この中国の眩しいほどの輝くような繁栄も、地球という惑星の持つ命の脈動によって目覚めさせられた輝きであったというのか。

 千賀はこれについても後に調べてみたが、やはりオドロカされる結果であった。ガンジスの中心から22.5度は位置的に唐の中心であるばかりか、都であった落陽の位置でもあった。落陽は中国の歴史上でも最も長く都が置かれていた都市であり、中国の歴史に最大の影響を及ぼした都でもあった。
 次はどこであろうか?更に1600年後の地も法則どおりであれば、もはや疑う余地など無いと千賀は思った。
千賀は頭の中で計算している。西暦400年+1600年は・・・それは2000年であり現代である。そして焦点となる地球生命の脈動ポイントは、112.5度+22.5度で135.0度だ。それは前に老人が話していた数字だ。
そして、その位置は何と日本の・・・千賀は言葉を失ってしまった。
東経135.0度とは日本国の標準時のライン、つまり日本列島の中心であったのだ。
この東経135.0度いう位置が如何に微妙な位置であるのか、千賀は地図上で確認しながら何とも複雑な気持ちになった。
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by levin-ae-111 | 2011-05-31 05:18 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 12

これを聞いた千賀は思った。合理性を直接に求めるよりも、感覚的快適さを求める彼らの文化の方が、究極的にはより合理的であるのかも知れないと。
インダス文明に水洗トイレが存在したことは、千賀も知識として知っていた。しかしインダス文明時代に水洗トイレとは、どういうことだろうかと思う程度だった。それにしても、それがこの様な発想によるものだったとは考えも及ばなかった。
 建物ばかりでなく道路も、整然と整備されており規則的に並んでいて美しい。それと同時に千賀は、この安らぎを感じさせる整然とした美しさを何処かで見た気がした。よく記憶を辿ってみると、それは平安京であることに思い当たった。
日本の平安京も日本では珍しい計画都市であるが、それよりも数千年も古い時代にこの様な計画都市が存在したとは全くの驚きというよりなかった。
「日本の平安京と、このインダスの文明に、歴史的な繫がりがあると言ったら、あなたは驚くだろう」

 何と千賀の直感は的を射ていたのだ。木の文化である日本の平安京とレンガの文化であるインダス、この全く異なるように見えるこの二つに千賀は非常に似通ったものを感じていた。心を安らぎへと誘うような都市全体の配置と一つ一つの建物の美しさに差異はあるものの、千賀はどことなく同じ様な印象を持っていたのだ。
 平安京といえば、日本に存在する聖なるシンボル『十六菊花紋』の最古のものが、朝堂院で発掘されたものであると千賀は後に知った。朝堂院とはその昔、大嘗会など国家の最重要な儀式が行われた場所であった。日本書紀など記録上にはこれより古いものが在るが、現存するものとしては朝堂院のものが最古であり、デザイン的には現在の天皇家のものよりも比率がシュメールのものにより近く、殆ど同一であるという。
 平安京は秦氏の力により造営されものだが、秦氏はその数が十万とも言われる程の日本史上、最大最強の渡来人であり、彼らは西方の地からやってきたとされている。
しかし老人の言っている意味は、秦氏が直接インダスから来たということではなく、恐らく両者(秦氏とインダス)の文化的なルーツが同じだと言いたいのであろう。
秦氏が聖なるシンボルを持ち込んだということは、彼らはユダヤか或いはシュメールの末裔ということになるのだろうかと、千賀は考えた。

 目前の都市の周囲には、非常によく整備された公園が配置されている。これもよく計画されデザインされ、大変な美しさを呈していた。この公園の一箇所でちょうど中国で見られる太極拳を集団で行う人たちのように、多くの人々が集り同一の形を表現しながら、瞑想でもしているかの様な空気を醸し出している。それは、どうやらヨガのようだ。
そこで千賀は思い出した、ヨガのルーツはインダスだった。
 そのヨガは現代のものとは違い、スポーツや体操的な印象はなく、内なる感覚に意識を向け続ける瞑想的な印象を強く受けた。
千賀は自分の創造がいかに偏狭なものであったかを思い知らされた。私たち人類は常に発展を続けているというより、むしろ文明とは波のようなものであり、様々な場所に様々な形で優れた個性が生まれるものなのかも知れない。そうであれば、今の私たちが誇るハイテク文明も、一つの個性に過ぎないとも考えられる。というのも、インダスを見ていると私たちの文明は大きな欠点をも創り出しているとしか思えなくなってくるからだ。

 後に千賀が調べたところでは、モヘンジョダロからは原オーストラリア系人種、地中海人種、蒙古分派など多方面の人種の人骨が出土している。やはりモヘンジョダロは、千賀が見たとおりの国際都市だったのである。
だがこれ程までにバランスの優れた文明であっても、やはり寿命というものがあるのだ。
その目で見たインダス文明が、消滅するとは信じられない思いがした。
「これは、人間の死と同じだ。どんなに優れた人間にも、死は等しくやってくる。そして、
死を迎える時期にはその人の欠点が露呈されやすいように、文明もまたそうなのだ」
千賀の脳裏に、又しても現代文明社会の姿が浮かんだ。アングロサクソン文明とでも言うべき、彼らの優れた先導で始まった現代の文明も、その欠点が著しく露呈されているように思えたからだ。自分たちの世界も例外ではないかも知れないと思いながら、千賀は老人の話に耳を傾け続けた。
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by levin-ae-111 | 2011-05-30 04:57 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 12

2.インダスの都(文明には生と死の時の法則がある) 

 シュメールの最高神官と名乗った老人の、千賀に対する説明は淡々と続く。
「一口にインダスと言っても、明確に想像することは難しいだろう。いかに脈動ポイントが特殊なポイントであるかを理解してもらうために、インダス文明の時代へとあなたの意識を移行させようと思うが宜しいか」
突然のことに、千賀は何も考えずに「はい」と言ってしまった。老人はゆっくりと立ち上がり、千賀の左後ろに立った。
何が始まるのか?千賀は不安に感じたが、老人はそっと彼の肩に手を置いた。偉大な人物の波長に触れた感覚があり、身体の緊張が解け始め、次第に深いリラクゼーションを感じていった。まるでマッサージを受けて心地よく温かくなり、千賀は老人にすべてを委ねていった。
 
肉体から意識が離れたような感覚があった。そして、フト気付くと千賀はモヘンジョダロと思われる町の入り口に立っていた。そして、目前に展開する荘厳な建物の数々に目を奪われた。そこは千賀が見慣れた東京の光景のように雑然としておらず、見事なまでに整然と整えられた町並みの美しさが千賀を圧倒する。
シュメールと同様に建物はレンガ造りで、現代の建築物にはない温かな重量感が伝わってくる。それから千賀を驚かせたことは、ここもシュメール同様に様々な人種の人々が行き交っている大規模な国際都市であったことだ。
そして千賀を更に驚かせたことは、人々の服装だった。誰もが新品と思える程の清潔感のある、しかも芸術的なデザインの服を着ている。
そのことは、ここでの生活が物質的にも、時間的にも豊かであることがうかがえる。

「これが計画都市というものの素晴らしさだ。インダスはあなたが知る日本の諸都市のように、無計画に造られた都市ではない。最初から都市全体が綿密に計算され、その設計どおりに造られたのだ。それを計画したのは、インダスの最も高度な芸術性を備えた人々だ。
彼らは我々シュメールの英知を引き継いだ人々であり、建物が人間の意識に与える影響を完全に理解し、人間の意識がより自然に働き、彼らが神と呼んだ目に見えない力がその場に居るだけで顕現される構造というものを完全に理解していた」
 千賀はひとつの建物の中へと入ってみた。そこは老人が説明したように、そこに居るだけで意識が整然と整えられていくような気がする。
現代人の都市に対するイメージは、自然世界よりも不調和で不健全なものだという感覚が付き纏っている。だがしかし、今千賀がいる町は、その逆であった。
より健康でより高い精神性の実現のために彼らは都市を計画し、それを造り上げたのではないだろうか。この様な家や都市で生活していたならば、現在よりもずっと精神的に豊かになるのではないかと、千賀は思った。

「このような意識への影響は、単に建物の構造だけでなく材質にもある。彼らはレンガを作る際にも、そうした視点に基づいて人間の意識に影響を与える最高の材質のレンガを作ったのだ」
建物のどこを見ても、心の安らぎを感じる。全ての形、全ての素材が深い形容し難い安定感を感じさせるのだ。
建物の中には常時清らかな水が流れる、まるで高級ホテルの水の流れる広場のミニチュアのような部屋があった。微かな流水の音がして、清浄で涼やかな空気感の部屋だ。
千賀はそこが何の為の部屋であるのかを聞いて、仰天した。何とそこは、私たちのトイレに当たる場所だったのだ。そこは私たちの知る水洗トイレとは異なる、水洗トイレだった。
「彼らは不浄の場となり易いところこそ、最も清浄な場とすることを心掛けた。彼らの文化は合理性優先の今のあなた方の文化とは対照的な感覚優先型の文化だったのだ」
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by levin-ae-111 | 2011-05-29 07:22 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 11

 しかし千賀には一つ気になることがあった。それはヘーゲルが述べているのは西洋の歴史であって私たち東洋のそれは含まれていないのでは?という疑問であった。
ところがこれに対する老人の言葉は、千賀を更に驚かせるものだった。それはまるで素粒子と反素粒子のように、西洋側のスピンを鏡に映したように、もう一つの正反対のスピンが存在することを老人は明かしたのだ。
「この法則はもちろん、東洋の歴史にもあてはまる。具体的にそれは1611年に22.5度東回りに移動するスピンである。実際にはこれは東洋でもなければ西洋でもない。
互いに正反する一対のスピンなのだ。
即ち両者のスピンは、生命に男女があるように、互いに相互作用で進展していく、相対性の原理に基づく命のリズムなのだ」

 そんな馬鹿なことが・・・それでは、我々の存在はバイオリズムに導かれる一つ一つの細胞のようなものではないか!だが、そう思う一方で、歴史を振り返ると、認めざるを得ない事実が浮かんでくる。
 近代、アジアで最も優位だった国は日本である。しかし、日本がアジアをリードした歴史は浅い。それ以前の日本は1500年の間、中国や韓半島の国々から諸文化を学び続けて発展した。唐の時代、中国は最先端の文明国であり日本にとっての先進国に留まらず世界中から使者が集まるような世界最高峰の国であった。
この中国にしても遡れば、仏教や建築技術など、日本が中国から学ぼうとしたのと同様にインドその他の西側の諸国から学んだものだった。
それだけではない、高度な哲学思想を生み出した古代インド(ガンジス)文明も、それより以前に発生した西のインダス文明を基礎に成立した。
 その以前の歴史を遡れば、インダスに多大な影響を与えたとされる人類最初の文明の発祥地シュメールへと辿り着く。この時代には現在ではイラクであるこの地域が、世界で最も進んだ文明地帯だった。そして、これらが移り変わる速度も一定のようである。
千賀は、ますますこの老人が薄気味悪く感じた。

「我々が築いたシュメール文明の後に華々しい文明をスタートさせたのは、あのインダス文明だった。この文明の誕生の地を計測してみるがいい。それは、このエリドゥから正確に22.5度東にスピンした位置にある。
この文明の誕生は主目経る文明から、1611年後を基点とする時であり、地球上を東回りに1/16スピンした位置からスタートした。地球といわれるこの巨大な命は、一種のバイオリズムを持ち、その最活性化ポイントは1611年間に22.5度、すなわち地球上を1/16角度分、円周上を移行するのである」
1/16?これは、老人が先に指摘したシンボルと関係があるのだろうか。それにしても、何ということだろう。後に千賀が調べてみると、インダス文明の中心であるモヘンジョダロはエリドゥから22.5度に正確に位置していた。そして、その位置ばかりか年代に関しても老人の述べることは当たっていた。
 インダス文明の完成は4600年ほど前と推定されており、そのスタートの年代はシュメール文明誕生から数えて1611年後に当たる年代であった。
(しかし、年代という問題に関しては難しい面がある。というのは、文明の基点となった場所は特定可能であろうが、文明の始まりと終わりは、ここからここまでとは特定することが非常に難しいことであるからだ。但し、この場合は地球のバイオリズムの影響、すなわち1/16のスピンの影響が人類社会に顕著に表れるのは本来の変化からズレるので、期間についても多少の幅があるのであろう。)
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by levin-ae-111 | 2011-05-28 07:14 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 10

第2章 地球のバイオリズム (人類史の法則)

1.スピンする人類史

「あなたが知る知識の中に、すでにこの法則を解くヒントはある。それはある歴史上の人物の語った言葉だ」
 そう言われて千賀は、自らの全てを見抜かれている様に感じ、老人に対して一種の恐怖を感じた。そして思った、一体、自分は何を体験しているのか?自分が今、通常の次元にいないことは解っていたが、目前にいるシュメールの神官と名乗る老人は余りにリアルだ。
そう思いながらも、千賀は老人の言った歴史上の人物を考えてみたが、分からない。
 暫く考えて思いついたのは、ヘーゲルの『歴史は東から西に向かって進む』と言っている。千賀にとって、この言葉は余りに奇妙であった為に印象が深かったのだ。
東から西に向かって進むということが、もしかして偶然ではないということだろうか。彼の思いに答えるように老人が言った。

「これは地図上では東から西への移動に見えるが、実際の地球においてはこの現象は西回りに回転するスピンなのだ。このスピンが単なる偶然の現象ではなく正確な法則である証は、東から西へとスピンするその時間と空間の関係にある。そこには我々が聖なるリズムと呼んだ正しい地球のバイオリズムが潜んでいる」
正しい地球のバイオリズムとは何か?千賀は、それをもっと詳しく知りたくなった。
「近年、世界の中で最も優位な立場にあった国から、人類の歴史を振り返ってみるがいい」
 老人の言葉を聞いて千賀は、素直に考えてみた。
近年で最も力を持っている国は言うまでもなくアメリカだ。アメリカの歴史は、イギリスからスタートしていると言ってよい。
アメリカの繁栄以前に最も優勢だった国は、アメリカの東にあるイギリスが世界の最先端をいく文明国だった。確かに東にもどることになる。
では、イギリス以前はどうか?そうだ、東ヨーロッパが強い勢力を持っていた。
その以前はどうだったか?これもヨーロッパより東のギリシャに文明の中心があった。
更に、その以前は?そうだ、更に東に位置するエジプトやメソポタミアだ。
 歴史の焦点は確かにヘーゲルが言うように遡れば遡るほど、東へと行き着く。これが偶然の結果ではないと、老人は言いたいのだろうか。

 千賀は思った。そう言えば、この流れの速度は一定の速度のような気がする。
「その通りだ、これは常に一定する速度のスピンなのだ。正確には1611年間に、経度にして22.5度、聖なるリズムの焦点は西側にスピンするのだ」
その瞬間、余りにも細かな数字に千賀の頭は真っ白になった。それほどに、厳密な法則が人類史に働いているとは、想像すら出来なかったからだ。
「この原理の謎を解くには、先にも言ったように、これがスピンリズムだという点を理解する必要がある。説明は少しずつ進めていくことにするが、宇宙の天体やミクロ宇宙のすべてがスピンであるように、あなたはまだ信じないだろうがこれはある意味で物理現象なのだ」
「物理、現象!!」千賀は思わず、そう口に出してしまった。
意志を持った人間の文化・文明とその歴史が、物理現象などとは信じられる筈もない。常識的には考えられないことを、老人は言ったのだ。
勿論、老人が言ったように、別次元の認識によりシュメールでは天体観測が熱心に成されたのであろうが、それにしても直ぐには信じられる話ではない。
 
 だが老人は1611年と22.5度という、具体的な数字を示している。これは調べてみれば判ることだ。千賀は日本に帰国してから、実際に人類史の流れを調べてみた。
どの時代にどんな文明がどこで栄え、それがいつ滅んだのか、彼は数ヶ月間も図書館にこもり徹底的に調べてみた。
結果として、老人の告げた事柄の余りの正確さに、空恐ろしさを感じることになった。
 まさしく人類史は1611年を単位として、その節目ごとに22.5度ずつ西に最優位の文明拠点が移動していたし、新たな文明がその単位で開花していた。しかも、その精度は呆れるほどに高く、0.1度も狂ってはいなかった。
話は再び、神殿の中での老人の対面の場所へと戻す。
「私はあなたに判り易いように物理現象と言ったが、私たちは今のあなた方のように、物理現象を単なる物理現象としてはとらえていない。これは同時に私たちにとって神でもある巨大な大地、地球の命の脈動でもあるのだ。私たちシュメール人はそれ故に、聖なるリズムと呼んできた」
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by levin-ae-111 | 2011-05-27 05:12 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 9

5.【聖なるリズム】に導かれる人類

「我々シュメールの神官は、大地がもたらす未来への示しを読み取ることができた。
地球は命の大地であり、それ故にその命のリズムは、大地の脈動というかたちで表れる。自然界や人間社会はこの大地の脈動に先行され、一定のズレを保ちながら命のリズムを表すことを我々は知っている。1995年に東経135.0度で起きたあの大地の脈動こそが、我々の象徴学の上からみれば、シュメール以来の新たな命の脈動を示す大地の示しを意味している。それはシュメール文明の誕生の地エリドゥがある東経45.0度から90度、即ち聖なるリズムである1/4スピンの位置で起きている。
それによって私たちは時の節目を読むのである。この知識は既にあなた方にとって失われた知識であるが、聖なるリズムを刻むごとに、ひとつのブ加盟は終焉を迎え、同時に新たな文明生命が胎動を始めることを我々は知っている。これも前文明から我々が引き継いだ英知のひとつなのだ」

 老人の話は無稽な様に聞こえてしまいそうだったが、また他方では全く異次元の文化に触れているような気になった。だが、日本に帰ってから老人の言ったことを調べてみた千賀は、老人の話した通りのことが起こっていたことを知り驚愕した。
しかしそれだけではなく135.0度とは、驚くべき位置を示していた。これについては後ほど触れたいと思う。
「既に我々の目からは、シュメールに始まる今までの文明は過去のものとなったのであり、新たな文明は誕生し始めているのだ。文明とは集団ソウルの形成現象であり、それゆえ一個の生命と同様に誕生の地というものを必要とする。人間に例えれば、既にそれは新生児として誕生したばかりの段階にある。あなた方は、この新生児を新生児であるが故に心をこめて育てねばならない」
千賀が知る限り、新しい文明や文化など何処にも誕生していない。さっきとは違い老人の話は聞くに値しない様に思えてくる。彼の知性は夢を見ているだけかも知れないという思いと、真実を言い当てているかも知れない老人の知性への敬服との間で揺れ動いた。

「シュメール文明は人類最初の文明と言われるが、それは今の文明にとっての始まりに過ぎない。私たちはそれ以前の偉大な文明の英知を受け継いでこの文明をスタートさせた。
私たちも彼らが産んだ新生児に過ぎなかったからだ。
現代のあなた方の文明の諸英知は、私たちが自らを成長させ完成させて築いた文明の残り火のようなものだ。インドの宇宙的な哲学も、中国の易や高度に正確な占いも、日本の神道の中の最高級の儀礼も、この原初の文明生命の一端なのだ。
私たちが前文明から受け継いだ英知の中枢は、残念ながらシュメール文明消滅とともに失われ、わずかに残された英知はごく少数の人々に受け継がれることとなった。人間も老いを迎えれば諸機能が衰えていくように、文明も最盛期を過ぎれば様々な弱点が表面化し、機能が停滞する。あなた方の世界では、あなた方の文明は今、その老齢期にある」
人類の歴史を人括りにするこの老人の壮大な話に驚きながら、常識と余りにかけ離れている内容に信じられない思いが千賀の中で募っていく。だが、老人の話には何とも言い得ぬ真実味が感じられ、彼は老人の述べる法則を詳しく知りたいと思い始めた。

「この法則を理解するためには、まず、人類の歴史に地球と呼ばれるこの星の生命のリズムが働いていることを理解する必要がある」
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by levin-ae-111 | 2011-05-26 05:07 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 8

「あなたの国、日本の歴史は、あなた方が神話として知るアマテラスの時代からユダヤの血縁が関与している」
《何ということだろう!!私たちの歴史にユダヤの影が存在することは、私も認識はしていたが、それは恐らくシルクロードが開かれた前後の出来事であろうと思っていた。しかし前述のブログ(日本とユダヤの不思議な関係)を書くに当たり参考にした書籍には、これと似たような記述があったのを覚えている》

そんな時代にユダヤ人が日本へ渡ることなど可能だったのか?千賀の心に信じられないという思いと老人の言葉への疑念が過ぎった。
「彼らの中には、我々シュメールの英知を受け継いだ一派があるのだ」
老人のいうシュメールの英知とは何か?そして、何故ユダや人がそれを受け継ぐことになったのだろうか。
そこまで思いを巡らせた千賀は、ハッと気付いた。ユダヤはシュメールと関係がある。
ユダヤ民族の祖とされるアブラハムは、正妻との間に子供ができず、奴隷から娘を選び愛人とした。その愛人との間に生まれたイシユマエルがムハンマドなどへと続くアラブ民族の祖となる。そして後に正妻との間に生まれたイサクの子孫がユダヤ人のルーツとなる。
このアブラハムの正妻サラはシュメール人であり、アブラハムの母親もまたシュメール人であったとされる。当然のこと、ユダヤ人はシュメールの血を受け継いでいるのである。

「民族の歴史というものは、その民族の始まりとなった人物のソウルパターンに導かれる。アブラハムは人類にとって重要な系譜を持つソウルであり、そのことがユダヤの歴史に関連している。何故シュメールの英知が彼らに流れたか、本質的には彼らの持つ系譜によるのだ。彼(アブラハム)は妻の母国であるシュメールの精神文化に対しては、畏敬の念を持っていた。そうした感覚もまた彼の系譜によるものだが、彼はそうして多くをシュメールから学んだのだ。聖書の神話がシュメール神話を元にしているのは、そのためだ。
ユダヤ教は本来シュメールの神々を信仰する多神教であったのだが、しかしながらシュメールのその見最も重要な英知は口伝され、密かに守られてきた。その英知の重要な一つが私たちが宇宙周期象徴学と呼ぶシンボリズムであった。そして、その英知を凝縮した象徴図形は、あなた方が天皇家の紋章として知る、あの16放射線状の図形と同一の図形であった」
《この図形は、シュメール近辺の遺跡には多々見受けられるようだ。この本にはエルサレムの遺跡・ヘロデ王の石棺・ヘロデ門の紋章などが写真で掲載されている。》

4・十六菊花紋の意味(十六菊花紋に隠された人類史の暗号

 この紋章が何ゆえ天皇家のそれと同一なのだろうと思った瞬間に、千賀の中で信じ難い記憶が蘇った。かつて友人のユダヤ人の計らいで、ユダヤ教会での参拝を許されたことがあった。その時に教会内で千賀が目を留めたのが、教会内に掲げられていた十六菊花紋によく似た図形と、ダビデの星であった。
「あの図形は時間と空間で成り立つこの宇宙の法則を表したものだ。この地上の何処で何をしたら良いのか、私たちシュメールの神官は全てをありシンボルの中に見るのだ。この英知はいまや失われた英知であるが、ごく少数の人々によってその中の僅かな知識が受け継がれてきた。私たちがシュメールで文明を開始したのは、偶然によるものではない。このシンボリズムに従い、あの地を選んだのだ」
正直、千賀はまだ信じられない思いでいる。第一にあのようなシンボルから一体なにをどの様に読み取るというのか?しかし、彼が読んだ歴史の本にはシュメール人は最初からシュメールに居たのではなく、何処からともなく遣って来て彼の地に文明を築いたとあった。

「少しお待ちいただきたい」老人はそう言うと、別の部屋へと入って行った。暫くして直径40センチほどの焼き物のような物を手にしてもどって来た。千賀の前に来ると、老人はそれを彼に見せた。それは瓦のような感じの粘土板のようだった。
それには十六菊花紋とそっくりのシンボルが象られている。そして、それは天皇家の紋章と余りにも酷似していた。
「この聖なるシンボルは、ちょうど日本のあなた方の家に家紋というものがあるのと同様に、シュメールにおいて王家の家紋でもあったシンボルなのだ」
 千賀は日本の文化に似ていると思った。
「あなた方が日本古来のものと思っている文化の多くは、シュメールに由来している。この象徴主義もそうなのだ。現在のあなた方が用いる家紋のほとんどは、天皇家以外のものもシュメールに起源があると言ったら驚くだろう」

 千賀は後に調べてみたが老人の言ったことは、どうやら本当らしい。日本の家紋の殆どが、シュメールの文様の中に見出せたからだ。そして菊は、元々は日本になかった。
日本の象徴たる天皇家の家紋が、なぜ日本の花ではなく大陸由来の菊なのだろう。その裏には何か複雑な歴史があるのだろうか。
「我々はここで文明を開始した。この文明生命はここまで続くのだ」
そう言って老人は紋章の真下、時計の6時の位置を指してから、左回りになぞり3時の位置で指を止めた。無論、その意味は千賀にはまだ分からなかった。
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by levin-ae-111 | 2011-05-25 05:15 | Comments(2)

十六菊花紋の秘密 7

3.古代英知の行方(ユダヤに流れたシュメールの英知)

 千賀の心を見透かした様に、老人は言った。
「あなたが今朝体験したあの夢のように、私は今、宇宙的な意識として存在している。あなたが今朝体験したあの夢は、私が貴方の魂を認知することで引き起こされた夢だ」
それを聞いて千賀は思い出した。そういえば、夢の中で彼は地球のことを押さない子供のように感じていた。それを見守り、育むのは宇宙の無限の空間と、この人のようなスピリットなのであろうかと思った。
「私はシュメールの神官として、今日の文明サイクルの最初の波乗りを促した意識存在だ。あなた方の文明は今、死と再生の節目にある。私たちから見れば誕生のときにあり、現象世界であるあなた方の世界では死を迎える時にあるのだ。
今、あなた方は私が経験したシュメール同様、人類にとっての新たな文明の誕生に直面しようとしているのだ」
死と再生は何を意味するのであろうか。スピリチュアルな世界では、生命の永遠性を説く。
そして、このシュメールの神官だったという老人の姿をしたスピリットは、更に続ける。

「これはシュメールでよく用いられた言葉だ。シュメールでは新年を死と再生の時という意味の言葉で言い表した。生命の一サイクルが終わり、冬もという死を過ぎて、次のサイクルへと進む節目が新年だ。一年のリズムは惑星の公転スピンがもたらしているが、もっと巨大なスピンによる巨大な節目としての新年があるのだ」
と、いうことは生命のリズムが地球のスピンに連動するように、人類の文明もまたそうなのであろうかと千賀は考えた。
《私は自分の内なる声から、地球が太陽の周囲を回転しながら旋回しているように、太陽系自体もまた銀河の中心を軸にして旋回している。更にはその銀河すらも銀河団の中心を軸に移動し続けているのだと聞かされた。そして、それは巨大な天体からミクロの原子構造にまで適応されている一つの法則であると告げられていた。それを教えられたのが、もう16か17年前であるが、今ではお馴染みの相似形現理である。であるから、そういった原理が万物に作用いているとする考えは納得がいく》

「地球といわれるこの天体を、今のあなた方は物理的存在としてのみ認識しているが、私たちは全く違う存在として認識していた。
地球といわれるこの星は、生命のリズムを刻んでいる。そりリズムはこの星の真中心に流れる中枢が奏でるリズムなのであって、この聖なる中枢はあなた方のオーケストラの指揮者のように、地球の全生命をそれに連動させるのだ」
 千賀は老人の言うすべてを理解した訳ではなかったが、彼が夢で体験したあの地球のイメージは、まさに躍動する生命であった。千賀はその存在を宇宙空間がそうであった様に、愛しいと感じたことを思い出していた。
話を聞くうちに、彼はこの老人の持つ深い宇宙への認識を確信しつつあり、聞いてみるに値する話であると思った。そして、もっと詳細を知りたいと願った。

「その原理を伝える前に人類の歴史の中で、この法則に最も関連深い民族について指摘しておきたい。あなたはユダヤ人の歴史や動向について関心を持ちながら、なぜユダヤの歴史がこうも人類史を左右してきたのかと考えたはずだ」
 その通りだった。千賀はキリスト教との関連から生まれるユダヤの複雑な歴史や、ユダヤ財閥が持つ巨大な影響力、ユダヤ出身の天才的人物の業績にも関心を持っていた。
そして、ユダヤ人が世界に与える影響力の大きさを、不思議に思っていた。このユダヤ人ほど世界史に多大な影響を与えた民族は存在せず、見方によっては人類史を左右する中核にユダヤの歴史があるようにさえ思える。
「あなたにはまだその知識がないが、あなたの国、日本の歴史もその例外ではない」
千賀は老人の言に驚いたが、それでも明治以降の我が国への影響のことを指すのだろうと思い直した。しかし老人が語ったことは、またも思い掛けない内容だった。
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by levin-ae-111 | 2011-05-24 05:31 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 6

シュメール人は西洋の学者たちが天体の運行を発見する3000年以上も前から、性格な天体の運行を把握していたことが知られている。そのシュメールの神官であれば、この程度の知識を持っていても不思議はない気がしてきた。
だが、そうとは言っても天体の運行と生命の繁栄の地とが、関係するなどという事が本当にあり得るのだろうか。
《天体の運行を社会の指針としてきた文明は、シュメールだけに限らない。メソ・アメリカの遺跡にも多くその痕跡が認められるし、中国でも例外ではない。これらの古代文明が現在の我々から見て天体観測に異常な程に注力しているというのは、我々の学者が主張する様に単なる農耕の問題に限らないのであろう。その多くがシュメールに端を発しているとすれば、寧ろ共通していて当然なのだが、同時に神官はこの英知がシュメール以前の文明から受け継がれているとも述べている》

「あなた方はまだ知らないが、あなた方が進化というものの真の働きも、このそれぞれの焦点の地を中心に発生する。もちろん人間も、それ故にそれまで無かった新たな文明を生み出すことになる。シュメールの英知においては90度は聖なる角度あると同時に、聖なる1/4リズムを示す。私たちシュメールの宇宙周期象徴学のうえでは、地球というこの大地の聖なる1/4リズムは、6444年であると伝えられている。
エリドゥが人類最初の文明の発祥地として産声をあげた年を起点として1/4リズムに相当する年を計算すると、現代のあなた方の暦では、1995年を示すことになる。空間上でのその位置は、あなた方の経度の計算に当てはめれば、東経135.0度に相当する。
その位置こそが、これから始まるエリドゥなのだ」
千賀の思考は相変らず混乱していたが、そんなことは意に介さない様にして老人の言葉は続けられた。

「1995年は、2001年のテロ事件の最初の計画が立てられた年でもある。2001年9月11日のあの出来事は、それまでの文明の終わりを象徴的に意味するものであり、偶発的な事件ではない。その意味については、後ほど説明しよう」
千賀は9.11の事件について様々な憶測が飛び交っていることを知っていた。この事件でアメリカがかつてのシュメールの地であるイラクを攻撃した事は何か意味があるか?
それにしても6000年も前のスピリットである老人に、これ程までに現代の出来事やその意味が分かるとは、千賀の心拍数は上昇するばかりであった。
 それから老人の言葉を聞きながら、何か地球の外から全てを見ている様な気がして、今朝みた印象的な夢を思い出した。

その印象的な夢とは・・・・・。
千賀は地球儀を眺めるような感覚で地球を眺めながらただ1人、漆黒の宇宙空間を漂っている。更に気づくと、彼の手足はなく自分という意識だけがそこに在るだけだった。
この感覚は実に腑は議で、周囲の空間も普段の認識とは異なる感じがする。一言でいえば、空間が生きている、という実感に包まれていた。彼自身も意識の一点として存在するのだが、もっと巨大な意識の中に彼の意識が存在するというか、そんな感じがした。そして同時にもっと広大な自分というか、何とも表現し難い自由のようなものも感じていた。
 暗黒の宇宙空間に漂いながら、彼はそんな感覚に包まれて地球を見ていた。不思議にも初めての経験であるはずの感覚は、一方でずっと遠い昔に経験したような懐かしい思いをも感じさせる。千賀は本来の居場所に帰ったような安心感、子供の頃に母親に抱かれていた時のような感覚に似ている。巨大な意識に抱かれた彼自身の意識は、まさにそういった安らぎの中にいた。
そうだ!!自分は巨大な『愛』に抱かれている。そう思った瞬間に、彼の欲する全てが充たされていると感じた。
「これが私なのだ」そう思った瞬間、彼は目覚めていた。身体にはまだ夢の感覚が残っており、暫くは無重力の不思議な感覚から抜け出せずに横になっていた。時計を見ると、5時過ぎだった。
(私もこの自分という意識だけになった体験がある。ただ私が見たのは、千賀氏のように美しい光景ではなく、薄汚れた工場の中であった。しかし、その時の何とも言い得ぬ開放感と自由さは本当に素晴らしいものだった)
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by levin-ae-111 | 2011-05-23 05:18 | Comments(0)

十六菊花紋の秘密 5

2.具体的な真実(シュメールの英知と9.11テロ)

「シュメールは、現在のあなた方の文明の誕生の地だ。しかし、それは過去の話ではない。現在に至るまでのあなた方の社会の進展は、その裏でシュメールに端を発した小さな芽にすべて導かれてきたのだ」
千賀は老人の話が、何を言っているのか、未だ理解できないでいる。
「ひとつ、具体的な真実を伝えることにしよう。近代から現代に至る世界をリードした団体は、何処を拠点にそれをスタートし、何処を本拠地としてそれを発展させてきたのか、あなたはその偶然と思われる一致を疑問に思ってきたはずだ」
 千賀はこの老人の知識が、気味悪く感じてきた。それは、千賀が長らく疑問に思っていたことの核心を突いていたからだ。
それはロスチャイルドやフリーメーソン、或いはアングロサクソンをはじめ、近代文明をリードした近代的組織や財閥、或いは民族はそのルーツを探ると、基点となる場所が何故かロンドンという一点に集中しているという事実だった。
何故こうも全てがロンドンに集中しているのか、その裏に何かが在るような気がして千賀は疑問でならなかったのである。

 世界的な銀行や巨大企業の多くは、ごく少数の世界的財閥の手に握られている。世界は政治によって動いている様に見えながら、実質的には経済の力によって動いている。そうした世界的規模の頂点に立つ財閥の実質的拠点を調べてみると、それはどう見てもロンドンへと繫がる。
 ロンドンは同時に、アングロサクソンの歴史が始まった地でもある。イギリスやアメリカを造りあげた彼らは、元々はドイツ人であったがイギリスに移住してからは、アングロサクソンとして全く別の民族のように脚光を浴び、発展を続けた。彼らの中心地が、やはりロンドンなのである。彼らアングロサクソンの国といえば、イギリス、アメリカであり、この両国は言うまでもなく近代から世界をリードし続けた大国である。
 更にロンドンは様々な世界的秘密結社の本拠地でもある。『エホバの証人』や『モルモン教』をはじめとして、多くの近代的な世界的な新興宗教団体の創始者は、これら秘密結社に属していた経歴を持ち、まるでロンドンは宗教の出生地であるかの様にも見える。
数え挙げれば切りがないが兎に角、ヨーロッパの小さな島国のロンドンという狭い地域に何もかもが集中しているのか、千賀には不思議だったし、大いなる疑問であったのだ。

「あなたは近代の歴史しか知らないが、これは近代の歴史に限ったことではない。人類のすべての歴史はひとつの例外もなくひとつの法則に導かれていた。それこそ我々が【聖なるリズム】と呼ぶ至宝の力なのだ」
『聖なるリズム』とは一体何なのであろうか?千賀は私たち一般人が知り得ない巨大組織が存在し、その拠点がロンドンにあるからであろうと、最初は考えていた。しかし無論、それもあるにしても、それだけでは説明し切れない何かがあるのではないかと考えていなかったわけでもない。もしかしたら、この老人の告げる『聖なるリズム』が、その謎を解く鍵となるかも知れないと感じた。『聖なるリズム』とは、何なのであろうか。
「我々の文明は常に天体の動きを観察し、それによって全てを決する文明であった。これは我々の文明以前からの人類の英知の蓄積なのだ。そして、その英知は今一部の人々に引き継がれている。天体の動きが生み出す『聖なるリズム』は、この世界にあるリズムを形成し、その焦点が結ばれる地は、生命が最も優位に活気付く地であることを我々は知っていた。かつてのシュメールも、その焦点となる地であったのだ」
 千賀は話を聞きながら、現在の荒涼としたエリドゥの遺跡の風景を思い浮かべていた。人間に活動する昼と急速する夜があるように、地球の地にもそうしたリズムがあるのかも知れないと思った。

 当時のシュメールは現在と異なり、葦が密生して茂る豊かな湿地帯であり、種麦の一粒に対し20~80倍の収穫があったことが判明している。この数値がいかに驚異的なものであるかは、現在のヨーロッパの15倍程度といわれる数値と比較すれば明白である。
恐らく世界で最も自然豊かな地、それが当時のシュメールの姿であったのだろう。
千賀はこの老人の言うことが、恐ろしいほど真実を突いている様な気がしてきた。
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by levin-ae-111 | 2011-05-22 07:37 | Comments(0)