身の回りの出来事から、精神世界まで、何でもありのブログです。


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<   2013年 10月 ( 13 )   > この月の画像一覧

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 日本海軍の空母搭載機は艦戦(艦上戦闘機)と艦攻(艦上攻撃機)艦爆(艦上爆撃機)の3種類であった。有名な零戦はこのうちの艦上戦闘機である。戦闘機の仕事は艦隊と攻撃機の護衛である。この零戦のデビューは中国大陸で、遠く爆撃行に出かける陸攻隊の護衛であった。
最初の内は高性能と搭乗員の技量に支えられ無敵を誇った零戦も、アメリカがF6Fを投入し一撃離脱戦法に出てくると次第に劣勢に立たされる。
零戦は11型に始まり、最終的には52型まで幾多の改良を施されたが、結局は期待に応えられず新型の艦上戦闘機の開発が急務とされた。
(因みに11型は1個目の機体1個目のエンジンと言う意味で、52型は5個目の機体2個目のエンジンを表している)。但し4は死をイメージさせる為に存在しないので、機体番号は4をとばしてある。

さて名機『零戦』の後継機の開発も、零戦の産みの親である堀越二郎氏が中心となって開発が進められた。零戦の速度を100キロ以上も上回る速度性能に加え、旋回性能も零戦と同等、加えてより強力な武装が求められた。
堀越以下の三菱技術陣は無茶な要求を実現する為に苦労を重ね、一時は堀越が倒れるという困難を乗り越えてようやく試作機のテストに漕ぎつける。
ところが当初三菱の技術陣が想定していた三菱製エンジンが、海軍の命令で中島製の『誉』に変更された。額面では2000馬力とされたこの『誉』エンジンは、実際には出力不足でありテストでは17試戦艦上闘機は海軍の要求を満たせず不採用とされた。

 しかし自社製エンジンを想定した以上は、それを試したいという堀越以下の技術者は引き下がらず、とうとう自社製のハ43-11型エンジンでのテスト許可を取り付けた。
その結果、海軍の要求を十分に満たしたテスト結果が得られ、17試艦上戦闘機は一転して正式採用となった。それが『烈風』である。
だが時は既に遅く、激しい空襲と折悪しく発生した東海地震によりエンジンの生産工場が破壊されエンジンの製造が不可能に成ってしまう。
結局は『烈風』の生産は試作機を含めても8機に止まり、実践に投入されることなく終戦を迎えた悲運の機体であった。

 だがこの『烈風』の人気は高い。もし『烈風』が実戦に参加していたら・・・と考える向きも多いが、私は何ら状況は変わらなかったであろうと考える。
700キロに及ばない最高速度、1万メートルを少し超えるだけの実用上昇限度では、当時のアメリカ軍機には抗えなかったであろう。『烈風』は実戦参加が無かったからこそ、かえって現代でも大戦機マニアの夢を掻き立てる存在と成っているのだ。

17試艦上戦闘機『烈風』要目
全幅/14メートル     自重  /3266キロ
全長/10.98メートル    最大速度/627キロ
全高/4.23メートル    上昇限度/10900メートル
武装 20mm機関砲×2 13mm機関砲×2
   または20mm×4
   
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by levin-ae-111 | 2013-10-30 21:27 | Comments(0)

陸自戦車の歴史

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 海に囲まれた狭く山岳地帯の多い我が国には、戦車などの陸上兵力は不要などという意見がある。海と空の守りだけで十分だというのだが、それは無論のこと間違った考えである。
海も空も広大であり、その全てを守り切ることなど不可能である。国土防衛の最後の切り札は陸上兵力である。陸上自衛隊では普通科(歩兵)と特科(砲兵)機甲科の3科を中軸にして情報・航空・施設・通信・化学などの戦闘支援と武器・儒品・輸送・衛生・警務・会計・音楽の後方支援部隊により構成されている。

 さて戦後の日本が最初に装備したのはアメリカから供与されたM24(チャーフィー)戦車で、1950年のことである。アメリカ製の軽戦車で、先の大戦に使われたものであった。
1954年にはそれよりも大型のM4(シャーマン)が供与されていた。両方とも75ミリライフル砲(砲身内に螺旋が掘られている)で、こちらも第二次大戦中の戦車である。
因みに『戦車』と呼ぶとイメージが悪いので自衛隊では『特車』と呼んでいた。他にはM41軽戦車の導入も行われている。

戦後の国産第一号は61式戦車で、三菱重工が車体を砲は日本精鋼所製であった。61式は1961年に開発されたので61式と呼ばれる。主砲も90ミリライフル砲で、M4よりも強力でエンジンもM4のガソリンエンジンに対し、ディーゼルエンジンを採用している。
この61式はアメリカのM27/28(パットン)に近い性能を示し、戦車製造の長い空白を埋めるには十分な傑作であった。乗員もM4の5名に対し4名となっていた。

 61式で戦車の国産化に成功した日本は、次に74式(1974年)が国産2代目の主力戦車として開発された。東西冷戦という世界情勢下で、より強力に進化した世界の戦車に肩を並べるべく開発されたのである。主砲は105ミリとなり、エンジンも720馬力となりギアはセミオートマになった。しかしこの戦車の最も優れた特徴は、前後左右に車体を傾ける事ができる点にある。地形に合わせて車体の水平を保つことが可能で、赤外線装置により夜間戦闘も可能となった。そして高い密閉性により、自身で渡河も可能という61式とは段違いの性能を持つ。その大部分はソ連を睨み、北海道へ投入された。

 その74式も古くなり時代の趨勢に合わせて、90式(1990年)が開発配備された。鋼鉄と異なる素材を合わせた複合装甲で防弾性能を向上させ、120ミリ滑控砲(砲身内部に溝がない)、1500馬力エンジンのパワーで時速70キロもの速度で走る。そして走行しながらの射撃が可能となった点は素晴らしい。それまでの砲撃は、停止して行うのが常識であった。
更に自動追尾装置の装備で、自動的に目標へ砲身が向く様に成っている。それから砲弾装填の自動化により、50トンもの重量を持つ大型戦車にも関わらず乗員は3名と少ない。

現在は多くの国で90式と同等以上の性能を持つ戦車が主流であるが、日本ではこれを軽量化した10式(2010年)は砲もライセンス生産ではなく純国産製(120ミリ滑控砲)の採用により完全な純国産化を成し遂げている。
この10式は何とスラローム走行(ジグザグに走ること)をしながら、射撃が出来る。しかもネットワークにより情報を陸や空の味方と共有できる。オートマチックギヤを用いることで1200馬力と90式よりも非力ながら、機動力は90式を遥かに凌駕する。
10式は高性能カメラを駆使するなど、世界トップクラスの戦車であり、スラローム走行しながら砲弾を命中させる性能を持つのは世界でも10式だけだという。

戦車は確かに素晴らしいが、その製造には過去の経験と機械力だけではない人間の感覚が欠かせない。戦車砲ひとつにしても、その砲身を造るには最終的には人間の手の感覚だと、メーカーの担当者は語っていた。戦車の技術は、他の方面にも応用されている。
戦車、軍用機、軍艦どれも日本製は世界の中でも高水準を誇るが、それらが実戦の場に引き出される事が永遠に無い様にと祈る。
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by levin-ae-111 | 2013-10-28 21:33 | Comments(0)

バラバラ事件発生

 今日は土曜日でしたが、月に一度の出勤日でした。そこで思いも掛けない大事件が発生してしまいました。業務用の大きなホチキスが、バラバラに成るという事件です。
事件の概要はこうです。
他の部署から応援に来ていたU君は、慣れない作業に四苦八苦の様子でした。U君は箱詰めした製品の封をする仕事をしていました。それは段ボールを折り込み、次に大きなホチキスでガチャンと2箇所を止め、テープをしてPPバンドで縛るという単純な作業です。

 私は製品検査をしながら(私も応援組です)危なっかしいU君の行動に、目を配っていました。U君はホチキスを持ったものの、使い方が分からない様です。
もたもたしながら、台の上にホチキスを置いた途端に、ガチャンと大きな音をたててホチキスがコンクリートの床に落下しました。
一瞬U君の足を直撃したかと思う程に危ない場面でした。ホチキスといっても金属製で、重量は1~2キロ近くあるものです。

 私は見かねてホチキスの使い方を指導しました。しかし箱に穴が開いただけで、肝心の針が打ち込まれていません。点検すると針が無く成っていました。
私は針を補充し、再び打ち込もうとしました。しかし針が送りこまれず、再び空転です。
確認しようと上を向けた途端、何かがバラバラと床に落下しました。
「????」何が起きたのでしょうか?
ホチキスを見ると針をキープする部分が消えています。私の手にはホチキスの前半分しか残っていません。私もその場に居た他の後輩も、目が点になってしまいました。

針を装填する部分と送り込む部分、それにクワガタ虫の顎の様な刃が出てくる部分の口金が完全に脱落していました。
調べるとU君が落下させた衝撃で、脱落した部分の全てを止めているバネが外れていました。修復は後にして他のホチキスで、再び使い方を指導しましたが、結局U君は使いこなせずエアー動力のホチキスにしました。

U君は返事だけは良いのですが、実際には理解がかなり遅いタイプの人です。いつぞやも同僚に借りたノギスを壊し、自分の道具も他の人の3倍以上も早く消耗させてしまいます。
使い方や扱い方を説明しても理解せず「済みません、壊れました」と、私に(品質管理なので計測器の管理もしています)新しい計測器を出して欲しいと言って来ます。多くの人が注意やアドバイスをするのですが、理解していない様です。まあU君の事はさて置き、前代未聞のホチキス瞬間バラバラ事件でした(笑)
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by levin-ae-111 | 2013-10-26 20:08 | Comments(0)

私の人生


 ハッキリ言って、私の人生は『大』が何重にも付くほど失敗だと思います。勿論、現世的な視点で観てですけど。公私ともに大失敗です。
貧乏・生真面目・ちびで眼鏡で、頭も顔も悪いと成ればいう事なしですね。
 では霊的というかあの世的な視点ではどうでしょう。そんな事は分かる筈もなく、何を言っても慰めにもなりません。
何者かの声が告げた様に、私が何処かの世界から送り出されたのなせら、早く帰りたい。
私が聞いた声は確かにこう言ったのです、しかも素晴らしく素敵な男性の声でした。
「今更、何を言っている。我々がどんな想いでお前を送り出したのか分かっているのか」という声が突然に聞こえたのですが、それにしても送り出した連中も無責任だと思う今日このごろです。
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by levin-ae-111 | 2013-10-23 19:05 | Comments(4)
無数の稲妻が空を切り裂く中を、サタンの脱出艇がグングンと上昇して行く。上空では敵か味方かは不明だったが、また一隻の脱出艇が煙を吐きながら落ちて行く。
「三時方向から敵機、四機来るぞ!」
脱出艇のコクピットではパイロットが叫んでいる。
その四機の戦闘機の内の一機が機体を傾けて、脱出艇へと向かって来る。
「ようし、貰った」
その戦闘機パイロットは舌なめずりをしながら、ターゲットスコープに脱出艇を捕らえたところだ。
パイロットが光線砲のトリガーを引こうとしたその刹那、機体は上方から撃たれて爆発四散した。
「敵戦だ、ブレイクしろ!!」他の三機は編隊を解いて慌てて散開する。
その一機の後方では既にアルファ1が照準を付けている。アルファ1は躊躇わずにトリガーを引いた。敵機は後方から強力な光線砲で撃たれ、ほんの一瞬だけ空中で前のめりになり、後は火球と化して堕ちて行った。
だがアルファ1にも危機が迫っていた。残った2機が体勢を整えて彼に襲い掛かろうとしていたからだ。
アルファ1は敵機に追われて必死の防戦をしながら、脱出艇から遠く離れて行った。
アルファ1が死闘を展開している間にも、脱出艇は高度を上げ続けている。

「もうすぐ、大気圏を出ます」
サタンの脱出艇は薄青いシールドに守られているが、そのシールドの外縁は大気との摩擦で高温に成り、白い煙の飛行機雲を引いた。
「破壊衛星に注意、敵の宇宙船にもだ」
脱出艇のチーフパイロットが矢継早に支持を出している。
「大気圏を抜けるぞ、索敵を密にしろ。手の空いている者は目視で行え」
脱出艇が大気圏を抜けると、背景には薄茶色から青く大気の色を変えつつあるニビル星が見えている。
ニビル星付近の宙域でも激しい戦闘が行われていた。破壊された宇宙船がニビル星の大気圏に突入し燃え尽きていく。
人口衛星や宇宙船の破片が無数に軌道上を漂い、マッハのスピードで飛び交っている中を脱出艇は飛行している。
シールドが無ければ僅かな金属片と衝突しただけでも、船体は大きなダメージを受けるに違いない。

「他の脱出艇はどうした?」
チーフパイロットが先行した仲間の船を気にしている。先行した仲間の船は10隻程度はあるはずだった。
「識別信号を出しましょうか?」と、副操縦士。
「まだだ、それは完全に戦闘宙域を抜けてからにしよう」
遠方では武装した宇宙船が、互いに光線砲を撃ち合う閃光が操縦席から見える。その一方が巨大な爆発を起こし、残った一隻が急激に方向を変えてこちらへ向かって来る。
サタンの乗っているのは脱出艇とはいっても、全長が100メートル以上もある中型宇宙船である。
だが向かって来るのは更にその4倍以上の巨船で、しかも多数の武装を施した戦艦だ。
パイロットたちは瞬間、青ざめたがややあって副操縦士が叫んだ。
「あっ、識別信号です、味方の戦艦です!」
副操縦士が再確認しながら、安堵の混じった声を上げた。
チーフパイロットも信号を確認しつつ、戦艦に呼び掛ける。
「こちら、脱出艇001号。貴艦による保護と護衛をお願いしたい」
少し間を置いて「こちらBB999、了解した。貴船の識別信号を確認した。貴船に重要人物は乗船しているか?」折り返し戦艦から返答と質問が返って来た。

サタンが呼ばれ、通信モニターの前に立つ。
BB999の指令室では、モニター越しにサタンの姿を確認すると、全員がサッと居住まいを正して敬礼した。
「サタン様、ご無事で何よりです。本艦は味方の脱出艇を2隻保護しました。これより連絡艇を出しますので、サタン様と側近の方に本艦への移乗をお願いします」
艦長がそう言った時、敵艦の接近を告げる警報が艦内に響いた。
「敵艦隊、急速接近中。艦種は駆逐艦1、巡航艦2」
オペレーターの報告に、艦長は「チッ」と舌打ちをした。
「敵艦隊と脱出艇の間に割り込め、シールドの出力を最大に。砲雷長、戦闘は任せる」
「砲雷長、了解。敵は多寡が駆逐艦と巡航艦だ、武器使用は自由。各員、撃ち方始め!」
砲雷長の号令一下、各火器が一斉に火を噴く。
敵の駆逐艦は旋回しつつ主砲を発砲しながら、必殺の核魚雷を放った。
BB999の放った主砲の破壊光線は、一直線に敵艦隊に向かった。駆逐艦はそれをかわしたが、巡航艦の一隻は数条の破壊光線の命中で戦闘力を失って煙を吐きながら離脱。
もう一隻は発砲しつつ駆逐艦とは反対方向へ旋回する。
BB999にも敵が放った核魚雷と破壊光線が迫る。
まず破壊光線が着弾し、BB999の巨体がオレンジ色の光に包まれ、艦体のシルエットを鮮やかに漆黒の宇宙空間に浮かび上がらせる。
「主砲斉射」砲雷長が叫ぶ。
被弾した時のオレンジ光のハローの中から、鮮烈な光線が何条かほとばしる。
敵の巡航艦の破壊光線よりも太いそれは、必死の回避を試みる敵艦の横腹に吸い込まれる様に消えた。数瞬の後に哀れな敵艦は内部から爆発し、宇宙の塵となった。
ただ魚雷は自動的にBB999を追尾し続けていて、2本がBB999に命中した。戦艦の防御シールドは巡航艦の破壊光線は跳ね返すものの、魚雷の破壊力には耐えられない。BB999は巨大な爆発に包まれ、さしもの巨体も身震いしグラつく。

 戦闘が続く宙域をサンタの脱出艇は全速力で飛行している。幸運にも追跡して来る敵はいない。
「サタン様、ひとまず微惑星の備蓄基地へ向かいますが、宜しいでしょうか?」
チーフパイロットの進言に、サタンは頷く。
そこは軍需物資の備蓄倉庫と通信設備が存在するだけの無人基地だが、脱出艇を隠し様子を見るには絶好の場所だ。
無数とも思われる微惑星が漂う宙域を、サタンを乗せた脱出艇は速度を落とし滑る様に進んで行く。
サタンは今後の事を考え始めている。軍人共はこの期に及んでも争いを続けているが、この状況では敵も味方もない。同朋が殺し合ってどうする、今やサタンの思いは只一つだった。
出来るだけの人数を集め、ここの物資を活用して『金の鷲』へ向かい、ヤハウェと合流し今後の事を検討しようと決めた。
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by levin-ae-111 | 2013-10-22 20:59 | Comments(0)
時系列はそれより数カ月前に遡る。
サタンは命からがら脱出に成功し、連れている僅かな部下と共に小型の宇宙船でニビルの軌道上から離脱したところだ。
「どうして、こんな事態になった・・・」
サタンは苦々しく自問自答していた。
惑星ニビルはエアゾール化した金で覆われ、その大気の変容をどうにか防げたが、政治的な野心を持った人々の争いにより滅んでしまった。今や苦心の末に大気中に放出した金も、多くが失われ太陽からの有害な光線が燦々と地上に降り注いでいた。

争いの原因の一端は他ならぬサタンとその親派の人々にもあった。
事の発端はサタンがニビルに帰還した頃、プロジェクトの概ねの成功を確信した政府が民衆に真実を発表したことにあった。
この時代のニビルでは既にセシャトやトトの時代の精神は失われ、人々の精神は退廃していた。長い間安住の地で暮らす内に文明は著しく進歩したが、それに人々の精神的な変化が追いつかなかったのである。
次第に肥大する人々のエゴが、対立を生み最初は一つだった国家は幾つかの地区に分裂した。人々が物質的な欲望に走るように成り、セシャトの残した聖典もトトの伝説的な
慈愛溢れる治世も今は完全に忘れ去られていた。
退廃的で享楽的な文明の命は長くはない。ニビル人の社会はいつしか争いの絶えない社会へと変貌していた。
お互いの主義主張がぶつかり合い、政治的な対立も発生する。イデオロギーが似た者同士が集まり、幾つもの半国家的な集団が形成されて行ったのだった。

 元々の政府は依然として存在していたが、次第に力を失いつつあった。そんな時に大気の異常が観測された。原因は恒星の異常燃焼による有害な放射線の急激な増加に因るものが主だったが、ニビル星自体にも原因があった。
大量の資源採掘や化学的な排出物の増加が、ニビル星を疲弊させた。その結果として初めての地震や火山噴火をニビル人は経験することになった。
金を大気中にばら撒き有害な放射線を阻止し、大気の変質を食い止めるという方法は偶然に発見されたものだった。だが、必要な金の量は膨大なものだった。
金鉱脈を見つけて採掘しそれらをニビルに持ち帰る必要から、一見して無関係な宇宙探索のプロジェクトが幾つも立ち上げられたのである。
無論、惑星全体の危機を発表する訳には行かず、政府はこれを極秘にして宇宙探査プロジェクトとして発表していた。
サタンがほぼ目的を達成して帰還すると、政府は事実を大々的に発表した。失いつつあった中央政府の威信を取り戻す目的があったのだが、逆に秘密にしていた事が災いし人々の批判を買うことになった。

ニビルの民衆は一瞬の間驚いたものの、惑星の危機が去ったと分かると、何事も無かった様に人々の関心は再び自らの野心に向けられる。この時ニビル人の多くは『大気の異変を政府が防いだ』事実など、単なるゴシップ程度にしか受け取らない者が多かった。
それは政府の隠ぺい工作は成功した証ではあったが、民衆は何の危機意識を持つことが無かったからである。
それでもサタンの功労者としての名声は轟いたので、政治的野心に燃える者達は自分たちの陣営へサタンを引き込もうと躍起になった。
元々から高名な学者だったサタンは一つの陣営に加わらず、中央政府で働こうとしたが中央政府はそれを許さず翻ってサタンを追放しようとした。政府の権力者たちはサタンの名声を恐れたからだが、彼らの精神構造もまた民衆と大差が無かったのである。
止む無くサタンは誘いの手を伸ばした一つの陣営へ加わったが、これに対して未だ最果ての惑星に在って任務を続けているヤハウェを慕う者たちが動き始めた。
「サタンはヤハウェを差し置いて、全てが自分の手柄だと思っているようだ」とか
「司令官を残して自分が先に帰還し、賞賛を独占しようとは許されるものではない」などと、批判の矛先をサタンに向ける者が続出した。

サタンやヤハウェを支持する勢力は各々に画策し、やがて人々の間で二大勢力として大きく台頭して行く。中央政府の威光は完全に失墜しており、軍隊もまた政府から離れてサタンかヤハウェのどちらかの陣営に加わった。
双方の勢力の拠点は軍隊が加わることで実質的な国家となり、情勢はその勢力図の境界付近に展開した軍人たちが睨み合う事態へと悪化していた。
だがヤハウェ本人は未だ最果ての惑星に在り、サタンを担ぐ勢力の勢いに押され始める。
緊張が続く最中、一発の銃声により事態は急展開することになる。
一人の兵士が暴発させた銃弾が、不運にも相手方の歩哨の一人を殺したのだ。目前で同僚を殺された兵士たちは、反射的に反撃に出た。
反撃された方も撃ち返し、事態はなし崩し的に戦闘状態へ突入した。元々が好戦的な性質を持つニビル人だけに、戦闘がエスカレートするのに時間は不要だった。

 それでも初めは銃撃戦のみだったが、どちらからかロケット弾や砲撃が開始される。
こうなると中央政府のコントロールを離れて私兵と化した軍隊は、各々の部隊で勝手に戦闘を始める。
ニビル軌道上では破壊衛星が互いを撃ち合い、地上に向けて破壊光線を打ち込んだ。
空では互いの戦闘機がドッグファイトを行い、海でも両陣営の戦闘が行われた。
宇宙空間でも武装した宇宙船が、互いを破壊しようと力の限りを尽くし戦っている。
こうした無秩序な戦闘が陸上、海上、空、宇宙で行われた結果、サタンたち科学者やエンジニアが苦心して張り巡らせた金の有害光線に対する防御壁は完全に崩壊してしまいその機能を失った。
結果として急激な大気組成の変化とコントロールを失った兵器の使用、その両方により誘発された自然災害がニビル人を一掃してしまう程の規模で発生した。
地震でよろめく兵士たちや人々を巨大な津波が、大きな地割れが、突然の噴火が建物や乗り物ごと容赦なく飲み込んでいく。

「サタン様、脱出してください!!」
部下の必死の叫びも聞こえぬ様子で、サタンは茫然と佇んでいた。部屋のスクリーンには衛星からの攻撃で消滅する街の様子が映っている。
「何という事だ・・・何という・・・」
言葉を失い見入っていたモニターも、カメラが破壊されたのか映らなくなった。
「サタン様、早く」
部下の一人が警備兵を連れて駆けつけて来て、二人の兵士がサタンを強引に引き摺る様にして脱出艇のある場所まで連れて行く。
サタンの居る地下基地は比較的に揺れが少なく、多くの兵士や職員が脱出用の宇宙船に乗ることが出来たが、それ以上の人々が脱出艇へと殺到していた。
「サタン様を確保した、早く出せ!」
脱出艇の付近にはまだ多くの人々がいたが、その人々を押しのけて兵士がドアを閉める。
「助けてくれー」「乗せてくれー、頼む」
人々の助けを求める声を無視して、サタンを乗せた最後の脱出艇は無情にも緊急発進でエンジンを全開で吹かす。
脱出艇の船体には自動的にシールドが張られ、その瞬間に船体に取りすがっていた人々の手足が消滅した。
 人々の恨みの声を尻目にサタンを乗せた最後の一隻は、色調が青く変化し始めたニビルの空へと飛び立った。
すぐに脱出艇に寄り添うように護衛の戦闘機が近寄って来る。
「アルファ1、援護する」
先行した脱出艇の何隻かは上空で展開するドッグファイトに巻き込まれて、撃墜されている。この期に及んでも、両陣営の戦闘は続いていたのだ。
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by levin-ae-111 | 2013-10-20 11:10 | Comments(0)
振り返ったのはヤハウェとニンフだった。他のニビル人たちは、一心に各々のコンソールに向かって仕事をしている。
「状況を報告してくれ、3011」
口を開いたのはヤハウェの方だった。予想以上に醜悪なヤハウェの風貌に面喰いながらも、トートは報告を始めた。
トートもアヌンナキの中では大きいが、ヤハウェは更に大きくて彼よりも遥かに凶暴な顔つきをしている。ヤハウェが口を開く度に真っ赤な血色の口内が不気味にチラチラと見え隠れしているのと、これから実行する予定の反乱がトート達の表情を強張らせた。
脈拍数の上昇と口の渇きを覚えながらも、彼はどうにか報告を始めた。

「火山噴火により坑道と施設の全てが破壊れました。我々は辛うじて脱出艇にて脱出しました。付近一体の被害は甚大であり・・・」と、ここまで口にしたところで思い掛けず言葉を遮られた。
「それで、お前たちの企みは今後どういう手はずに成っているのだ?」
「えっ!」完全にトートたちの企ては読まれていた。トートは血の気が引いて行くのを感じて、目の前が一瞬にして真っ暗になった。

しかし次にヤハウェの口から出た言葉は、トートたちにとって更に意外なものだった。
「お前たちにこの船をくれてやる。ただし、ロボットの半数は残して行け」
戸惑うトート達を他所に、今度はニンフが話し出した。彼女の言によれば、彼らの星で政変が有り、大規模な内戦が勃発した。
様々な兵器が使用され文明は破壊された。そればかりか内戦の影響で惑星の大気に異変が生じ、ニビル人の多くが死亡した。一部は宇宙へ逃れはしたが、行く当てもなく彷徨うことになるだろうと。
「私達はこの惑星に残る。お前達はこの船でニビルへ赴き、詳しい状況を調査して報告しろ。私達が十分な情報を得たら、その時はお前達を自由にしてやる。この船で好きな所へ行くが良い」
「あの・・・イヴは・・・」
戸惑いながら、やっとの事で尋ねたトートに、ヤハウェは怪訝な顔を向けた。
「うんっ?まあ欲しければくれてやる。この事態に女の心配とは、流石に警備隊長と言うべきだな3011。いい度胸だ」
ヤハウェは素っ気なく答えると、部下達に必要な物資を連絡艇に積み込むように指示し詳細についてはニンフと打合せをせよとトート達に下命して指令室を出て行った。
 
数日して再び球体の巨大宇宙船の扉が開き、数十隻の連絡艇が静かに飛び立って行く。
あれほどに激しかった火山活動も沈静化し、今は溶岩の噴出も止まっている。
だが施設は既に溶岩流に飲み込まれていたから、ヤハウェたちの連絡艇は無事な他の鉱山へ向けて舵を切っている。
「もう金の採掘も不要になったな」
ヤハウェの言葉に傍らでニンフが応える。
「ですが、3011達の報告内容によっては再び必要になるかも知れません」
しかし、当面の間はロボットを使っての施設建設に従事せねばならない。この惑星の大気を直に呼吸出来ないヤハウェ達にとって、呼吸器なしでも大丈夫な環境を創ることが最優先課題であった。
 モニター越しに去って行く多数の連絡艇を見送りながら、トートとアナト、イヴそして大勢のアヌンナキ達は解放の喜びに酔いしれていた。
アヌンナキの女性達は初めて自由に歩き回り、男達は初めて見る女性の姿に見とれた。
放心した様に女性を見つめる男達、女達もまた同様だった。ただイヴとトート、アナトなど僅かな警備隊員の幹部達だけは違っている。
ヤハウェとの約束を守るか、このまま姿を消すかは彼らの意志次第だった。だがやはり従わざるを得ないと気付くまで、そう長くはかからなかった。
アヌンナキ達と少数のロボットを乗せた巨大な球形宇宙船は、突然にブーンという僅かなハミング音を残して急激に上昇を始めた。

「動き出したぞ、誰かが操作を!!」叫んだアナトに、トートは首を振った。
「自動操縦だ。メインコンピューターに、最初からニビルへの航路が入力されているのさ」
それを聞いたアナトは「あ~あっ」と言うように首を傾げて、両手を広げて見せた。
アナトも強かなヤハウェの意図に抜かりなど無いことを今更ながら理解した。
それでもニビルへ到着するまでの間、宇宙船の中だけとはいえアヌンナキ達にとって初めての自由な生活が保障されている。今は束の間の自由を謳歌しようと決めた。
トートは主だった部下を招集すると、ニビルまでの日数を伝え組織の再編を行った。
イヴは女性達のリーダーとして、トートは政治的リーダーとなりアナトは実戦部隊の司令官と決定した。各々の下には補佐役として数名の直属の部下を付けた。
トートはアヌンナキの総責任者として全ての権限を掌握し、ナンバー2に軍事部門の責任者としてアナトを置いた。イヴにはナンバー3の地位が用意され、全ての女性の代表者とされた。
この3名による体制でアヌンナキ達の真実の自由を勝ち取る、その発表が成されると全てのアヌンナキ達からの歓声が広い小型艇格納庫に響き渡った。

 宇宙船は地球の姿を遠くに押しやり、既に太陽系の外縁にまで達している。アヌンナキ達のひところの大騒ぎが収まると、ラウンジなどで親しく語り合う男女の姿が見られるようになった。
また宇宙船の全ての設備はアヌンナキ達にとって大き過ぎるので、器用な者達は施設のサイズダウンに余念が無い。若者のキーラーはアナトの直属の部下だったが、今は一隊を率いる隊長になった。背が高く細身の青年で身のこなしが素早く、格闘訓練や射撃訓練では彼の右に出る者は居ない。だが決して器用な男ではない。
そんなキーラーだったが、今はキッチンのサイズダウンに苦慮していた。というのも恋人のビューローから、使い難いから直して欲しいと強く要望されたからだ。
「ねえ、まだ終わらないの。いつ頃に成りそう?」
恋人のビューローが生まれたばかりの子供を胸に抱いてあやしながら、キーラーの背後から声を掛ける。
「もう少し掛かりそうだ」
額に汗を掻きながら、手探りで工具を探している。
「全く、女って奴は・・・」

 ビューローが抱いているのは人口受精で生まれた子供で、生体ロボットである。しかもこの子供は雌であった。それでも胸に抱いて大切に育てていられるのは、イヴがトート達を説き伏せてくれたお蔭だった。
ロボットを自然交配させて増殖させる、それが最も健全なロボットに成ると尤もらしい理由をつけてイヴが渋る二人に無理やりに捻じ込んだ結果だった。
イヴはまたこの子供に『セシャト』という、伝説の女性の名までくれた。
アヌンナキ達を載せた巨大な球形の宇宙船は、次第に加速して今はニビルへの最短コースをひた走っている。
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by levin-ae-111 | 2013-10-19 21:49 | Comments(0)

映画『雨あがる』

 昨夜の放送を録画しておいた映画を観た。『雨あがる』という単純なタイトルの作品だが、どうやら時代劇らしいと知り録画しておいたのだった。
舞台は江戸時代で主人公は浪人夫婦である。設定は単純で長雨で川が増水し、旅人たちは渡れずに付近の宿屋で足止めを喰っているというものだ。
その中に浪人の夫婦が居る。多くの町人は一つの大部屋に居るが、浪人夫妻は別間に居る。

しかし気さくで親切な浪人は、長雨で荒んだ逗留者たちを慰めようと町に出かけて剣術の賭け試合をしてお金を用意した。それで酒と食べ物を買い、皆に振舞う。
しかし奥方は少し機嫌が良くない。夫の武士としての名誉を考え、賭け試合をせぬ様にと日頃から言っていたからだ。
妻に問い詰められて、言い訳をしながら謝る夫。問い詰めながらも、夫の行為を誇りに思う妻は、彼を許した。
人々は喜び、荒んだ心も和み、いつしか歌と踊りが始まる。翌日には降り続いていた雨も上がった。

 柔らかな物腰と丁寧な言葉使い、誰にも分け隔てない浪人だが、実は剣術の腕前は相当な手練れである。雨も上がり鍛錬に森へと出掛けると、何やら若侍たちが大勢で揉めている。
その中の二人が対立しているらしく、とうとう抜刀して向かい合う。
浪人は迷いなく止めに入るが、他の者が邪魔をする。刀を抜こうとする相手に、刀も抜かせずひっくり返す浪人。抜刀して向かい合う二人から刀を取り上げ、止めさせようとする。
そこへ領主が通り掛かり、揉め事を抑え、浪人に礼を言い当事者を捕縛する様に命じて去って行った。

後日、城から使いが来て殿様が会いたいと言っていると伝える。しかし浪人は着た切りスズメで、城へ参上する様な着物はない。困って妻に伝えると、妻は既に立派な着物を用意していた。それを着て城へ出掛け、剣術指南役として来て欲しいと言われる。
その時に殿様に話した浪人のこれまでのエピソードが面白い。
 某藩で事務を執っていたが、それが嫌で脱藩して江戸へ向かった。しかし金がない。
そこで友人から教えてもらった方法で、道場へ押しかけてお金を調達して江戸へ着いた。
気に成るその方法とは道場主と対戦し「まいりました!」と叫んでひれ伏すというものだ。
「それで、どうして金になるのだ?」と殿様。
そうすると気分を良くした道場主は、もてなしてくれたりお金を包んでくれたりする、と答えに殿様も近習も大笑い。

江戸では最後だと思い、大きな道場へ賭け試合を挑んだ。無外流の使い手で有名な剣客の道場主は快く試合を受けてくれた。対峙して例の「参りました!」とひれ伏すタイミングを計っていると、何と相手の道場主が「参りました」と頭を下げた。
達人故に悠然と構えながら勝気の無い浪人の様子に、得体が知れず達人は困ってしまい「参った」と言ったのだ。その後は達人の内弟子となり腕を磨き、師範代にまでに成った。
師匠の紹介で某藩へ士官するも、居づらくなって辞職した。

剣術指南役への就任は、浪人が部下の喧嘩を仲裁する様を目撃していた殿様にとっては問題ないが、頑固で前例に拘る家老たちが問題だった。結局、前例通りに御前試合で腕前を披露することになった。
妻に就職がほぼ決まったと嬉しそうに話す浪人、だが妻は余り嬉しそうでもない。
他の同宿する人々は大喜びで噂話しに花を咲かせている。そこへ殿様から貰った菓子の裾分けを持って来る浪人、相変わらず謙虚で優しい。
試合相手には家中の手練れが二人と町場の道場主三人が用意されていたが、道場主たちが来ない。殿様が怒り家中の者との対戦が始まったが、二人とも手もなく捻られてしまう。
相変わらず道場主は来ず、他には誰も相手をする者が居ない。しびれを切らした殿様は自ら抜き身の槍を取って浪人と立ち会うと言い出し、遂に対戦が始まる。

武辺者らしい豪快な殿様の槍もなかなかだったが、結局は試合場から押し出され池に嵌ってびしょ濡れになってしまった。当然、殿様は起こり怒鳴って居所へ帰ってしまう。
近習が「殿はあれでも、後はすっきりの人です。今日のは良い薬です」と慰めるが、浪人はガッカリして帰って行く。そりゃあ、入りたい会社の社長さんに恥をかかせたのですから、普通なら採用は無いと思うのも無理はない。
その帰り道、大勢で浪人を取り囲む武士たちがいた。賭け試合でお金を取られた町場の道場主たちとその門弟たちである。彼らは浪人が剣術指南役に成るのが面白くない。
その襲撃を難なく切り抜けると、何も無い顔をして浪人は妻の許へと帰って行った。

殿様は奥方に「負けたのは仕方がないが、相手が余り丁寧に謝るから、自尊心を傷つけられて思わず怒鳴ってしまった」と告白する。
奥方は「本当に強い人は、いかに善人でも誰かの恨みを買ってしまうものなのでしょう」と切り返す。殿様も「そうかも知れん。それで前の藩では上手く行かなかったのだろう」と納得した様子だ。
 
雨も上がり川の水位も下がり足止めされていた客たちも出立し、もう夫婦しか逗留客はいない。城からの知らせを待っているからだ。
待ちわびた知らせは、残念なものだった。理由は賭け試合をしたことだった。
そこで大人しい妻が、賭け試合をした事よりも何故そんな事をしたのか、理由の方が大切だと分かったと言い、使者たちの様なでくの坊には分からないでしょうと言い放つ。
その話を聞いた殿様は、自ら馬を駆って浪人夫婦を連れ戻す為に後を追う。無論、剣術指南役に浪人を採用するために。
そうとは知らぬ夫婦は峠を越えて見えた素晴らしい景色に見入っている。
やがて夫婦に良い知らせが届くというハッピーな予感を残しつつ、この場面で映画は終わった。久し振りに良い感じの時代劇だった。
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by levin-ae-111 | 2013-10-15 21:59 | Comments(0)
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要目:新海大型(イー176) 1942年  昭和17年当時
常備排水量1832t
潜航時排水量2502t
全   長105.5m
最 大 幅8.25m
機 関 出 力水上8000/水中1800馬力
速   力水上23.1/水中8.0Kt

兵  装12㎝単装砲×1
25mm連装機銃×1
53.3㎝魚雷発射管×6

この海大型とは海軍大型潜水艦の略称で、味方主力艦艇に随伴して駆逐艦と同様に会戦中に敵艦を襲撃するという目的で造られた。その為には20ノット以上の速力が必要であったが、計画された時点では十分な出力を持ったディーゼル機関が無く、少しでも速力をカバーする為に4軸推進という珍しい潜水艦になった。
だが実際に最大速度が20ノット以上を記録したのは、改良を重ねた海大3型になっての事だった。
因みに海大1型は1924年に竣工したが、速度は18ノットに留まった。改良された2型は軽い状態で21.5ノットを記録したが、通常の兵装では20ノットを超えず目標を達成できず3型に至って漸く20ノットを超えた。

しかし1930年(昭和5年)のロンドン軍縮条約が、潜水艦の建造にも影を落とした。この条約により日本海軍の目論んでいた作戦案にほころびが生じる結果となった。
つまり、この条約により敵艦隊の戦力を削ぐ役目であった駆逐艦や巡洋艦へ制限が加えられたからであった。
海軍では駆逐艦や巡洋艦に代わり、潜水艦にこの役目を負わせることにした。従って数が必要となり巡潜型よりも小さい海大型がその主力とされた。
その戦法は敵艦隊を発見したら、夜間に浮上して全速力で予想進路上に先回りして昼間は水中から攻撃する。昼間に攻撃したら、また夜間に先回りして昼間に攻撃するというものだった。
しかし条約が破棄されるとより大型の巡潜型へと潜水艦の主力は移行し、海大型は巡潜型を補完するものと見なされた。また巡潜型の建造計画が拡大し、50隻を超える(海大型の1番艦はイ-51)ことが確実になると海大型には従来の番号に100を足した番号になった。
この時点で既に失われた艦の番号は変更されず、二桁のままにされたので三桁の番号と混在する結果になった。

 日本の潜水艦はとても種類が多く、判別が難しい。初期の巡潜型で1~3、海大型でも1~6期の型があり、加えて新海大型が存在していた。更に甲、乙、丙型があり、特潜型、潜高型があり、丁型があり潜補まで加えるともう頭が混乱するばかりである。
結局はトータルで100隻以上が建造されているが、その多くは大戦中に失われてしまった。
だが日本軍の潜水艦は戦後アメリカ海軍の潜水艦建造の参考にされ、多くの影響を与えたと伝わる。
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by levin-ae-111 | 2013-10-14 19:25 | Comments(0)

八尾『坂の町アート』2

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 昨日は天候も不安定で、疲れやすい友人も居たのでゆっくりとアートを堪能できませんでした。ですから、今日は日和も良いので一人でブラブラと出掛けてみました。
昨日は回れなかった半分をじっくりと見る積りで出掛け、Yahooブログに載っていた写真の作品の実物を見たくて探しました。

小学校の付近の駐車場に車を停めて、坂道の路地を上り銀行の交差点が町のメインストリートのひとつです。そこから下り寺が見えると、そこがほぼ町中ギャラリーのスタート地点です。下から順番に上を目指して、一つ一つの展示を見学しながら上を目指します。
出展作品はキルト、陶芸、絵画、書、彫刻、人形、写真、立体造形など様々です。どれも作家さんの努力と根気の賜物です。

次々と展示を見て回り、遂にブログの作品に出会えました。人形のコーナーでは作家さんとお話ししました。サイズこそ小さいのですが、目にガラス玉を使用しているからか、とてもリアルで存在感のある人形でした。
「着替えが大変で、自分で動いてくれないかなぁと思うんですよ」と、作家の女性はにこやかに話してくれました。

それから驚いたのが曳山祭りの山車のミニチュア模型でした。各町内の浴衣を着たおわら人形と共に、その精巧な出来栄えには驚きました。
人形は和紙で浴衣の模様も切り抜いて貼り付けるとか、衣装の文字は手書きとか、それはもう気が遠くなる様な根気の要る作業です。
そして山車は何と二台で20年もの歳月を費やして造られたそうです。金属に見えるのは厚紙を切り抜いて塗装し、その上から金箔を貼り付けているそうです。彫刻も無論のことご自分でされています。その精工さには、只々驚くばかりでした。

それから可愛い木彫りの椅子には、作家さんに勧められて座ってみました。犬や猫、カエルなど一見して只の彫刻ですか、座ってみると心地よい座り心地でした。
作品も去ることながら、この坂の町アートの魅力は、その気になれば作家さんと触れ合えるというのが最大の魅力だと思います。作品の技法やエピソードを話して下さる作家さんも居て、お話しをするとより一層このイベントを楽しめます。
そして小京都とまでは言いませんが、少しだけ古き良き時代の町並みを残す八尾の町屋を見学するのもまた楽しみの一つです。
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by levin-ae-111 | 2013-10-13 14:40 | Comments(2)