ETソウル(145)
2010年 12月 25日
臨死体験という強烈な体験をしたソーレンは、死について多くを学んだ。彼はもっと若い頃、高所恐怖症にかかっていた。この哀れなワンダラーは、高い場所へ行くとめまいを起こしてフラフラなった。こんな時は死に対する予感が恐怖となって、彼の身体を縛り上げ身動き出来なくしていた。だが瞑想することを覚えてから、高所恐怖症は消え去った。
今のソーレンにとって死とは、次のようなものであるらしい。
「手っ取り早く言えば、死は存在しない。これは、一面で本当のことなのだ。しかし他の面では、死は自分に何の影響も与えないことも考えられる。結局、自分は死なないのだ。この意味で人は、死ねないというのが、本当のところだと私は思っている。私にしても、一日の作業を終えた労働者が窮屈な作業着を脱ぎたいと思う気持ちと同じ気持ちで、死を待っているに過ぎないのだ」。
ソーレンが説明した気持ちは、やんちゃ盛りの子供が窮屈な教会や学校の授業から抜け出したいと思うのに似ている。
さて、死後はどうなるのか?ソーレンはETの魂は元に居た場所に帰ると信じている。
私もある時、その質問を内なる声にしてみた。すると、その返答はソーレンが信じているのと同様に、元に居た場所へ帰るというものだった。
彼らは地球での経験のため、多少は元の姿とは違っているが戻って来た彼らは当然、自分たちが不在の間に起こった古巣の変化を感じとる。こうしてETたちの魂は愛をこめてある惑星を出発し、再び元の惑星に戻りその惑星が進化するのを助けることが出来るのだという。
死は別の世界への入り口のように思われるが、それは誰にでも必ず訪れるものだ。それにも関わらずソーレンは若い頃に何度か自殺を図っていた。しかし、彼の場合は自分の身を滅ぼそうとした訳ではなかった。その真意は、より高次の覚醒を体験してもっと深遠な世界を経験するには、死がただ一つの手段だと思ったからだった。彼は自分を傷つける積りはなく、自分自身を救いたかっただけなのだ。
幸いにも(三次元的な意識では)ソーレンは生き残り、瞑想を始めた。そして、高次の覚醒がもっと深く、自分に根づく方法を学んだのだった。そうなると、今の物質的肉体から逃げ出す必要もなくなった。もはや、彼を縛るものは何も無くなったからだ。