誘惑に一勝一敗
2017年 05月 27日
今月は何かと物入りで、かなりピンチだ。自動車の県税、おまけに任意保険料の支払い、これだけで10万近く、それに携帯料金、生命保険etcで給料が半分以上もきえてしまった。
幸いにして昨年の六月から新しい現場で、疲れ切って帰宅するので休日に本屋へフラリと出掛けて数千円も費やす事は無くなった。
しかし久々に本屋へ行ってみる気になった。「なに、どうせ読む気にも成らない本ばかりさ。真新しい書籍のインクの臭いを嗅ぎに行くだけだ」と変な言い訳をして、自分にブレーキを掛けつつ本屋へ。
さて町に二軒しかない本屋に行くと、以前の様に店内を一周する。レジではこれもまた以前と変わらず、店長が新入りにレクチャーしている様子だ。
「これをこうしたら、こうなるから云々」と説明しているが、数カ月前にも似た様な光景を目にした記憶がある。レクチャーを受けているのは、新顔の男の子だ。
不思議なことに私はこの本屋に行く都度、同じ光景を目にするのだ。無論、レクチャーを受けている人は毎回別人である。
口煩そうな店長だから、恐らくはバイトの人が長続きしないのだろうなどと考えながら通路を巡る。店内は閑古鳥でレジでの店長の声がよく聞こえる。
「ウザイ」と思いながら書架に視線を走らせると、平積みの台で目が留まった。
「ヤバイ!愛子さんの本だ」
しかし幸いなことに千円以下の値段だ。もう迷わず手に取った。レジで会計をすると新人君が早速にミスをした。
「4千800円になります・・・」
明らかな間違い、隣で店長がすぐに訂正して謝る。実は他にも面白そうな本が有り、手に取ったのだがグッと我慢して書架に戻した。それを買っていれば、そんな値段だった。
そんなこんなで、帰宅して読み始めると、あっと言う間に読み終えた。何時もながら実に楽しい愛子節で、私もこんな文章が書けたらと思うが、人生経験が違い過ぎて無理だろう。
愛子さんは自分や亡き友人たちを変わり者、変人というが私には今時の人々よりはずっとマトモな人に思える。
ハッ、それは自分が変人の仲間だからかも知れない、と気づいて独りでニンマリ(笑)
その中で今でも記憶にあるエッセイの事柄は・・・
・娘さんに「歩道は3人で横に並んで歩かない」
・筆者が泊まったホテルの部屋、夜更けになると
女性のただならぬ声が聞こえ来る。
幽霊と思った愛子サンは自前の塩うぃ聞こえて来る壁に
向かって投げつけ、念仏をとなえる。
・・・すると「女性の幽霊」の声はおさまったのです。
しかしまた、その幽霊の声が聞こえて来る。
何度かその繰り返しがあり、判別したことは
隣室のカップルの声であろう・・・という落ち。
最近は年賀状の本も出版され、ちょっとしたムーブメントに
なりつつある、愛子さんです ネっ!?
いつも有難う御座います(^^)/
『私の遺言』というエッセーというか、体験集を持っています。そのお話しも読みました。
面白いですよね、本当にギャグの様ですが、当時の愛子さん
は強烈な霊現象に悩まされていましたから、笑い話ではなか
ったのでしょうね。
何か読み易く、スパッとした文章なので好きなのです。
長いセンテンスでも無駄がなくて、スッキリした表現をされるので小気味よい感じがして潔い。
小難しい持ってまわった表現もしない、だから好きなのです。